プレゼン大会に審査員として参加いただく特別ゲストの紹介です。おすすめ本を3冊、ご紹介いただいています。
2007年、株式会社ジュンク堂書店入社。ジュンク堂書店大阪本店、MARUZEN&ジュンク堂書店広島店(現・丸善広島店)、ジュンク堂書店広島駅前店を経て、現在、株式会社丸善ジュンク堂書店営業本部に勤務。入社以来自然科学書・コンピュータ書担当として店舗の仕入や棚づくり・販売を担当していましたが、最近は本部でのデータ分析や業務分析、業務システムの運用や改善などいろいろやっています。好きなコンピュータ書は『まつもとゆきひろコードの世界』。
教育社会学者の著者による読書・文章術・思考法の名著です。20年以上前に刊行され、大元は学生向けの内容といえるのですが、平易な言葉でシンプルに書かれているにもかかわらず実に読みごたえがあり、その読後に得られる感覚は、アウトプットやコミュニケーション能力の涵養をおおいに助けてくれます。社会人になりたての方にはもちろん、「こういうのはもう体得しているよー」という先輩方にも、たとえば新人教育のネタ本としておすすめできます。(社会人以前の頃を思い出せるノスタルジックな効用もあります)。
UNIXにまつわる思想や哲学には教義的なものからコーディングスタイル指南など様々な言説がありますが、この本に書かれているのは著者自身の経験に基づくいわば実践哲学といえるもので、クラウドの時代でも日々の開発や運用の羅針盤として大変有効に機能します。そして「一つのことをうまくやるようにせよ」とか「できる限り早く原型(プロトタイプ)を作れ」という考え方にいたっては、何も開発やコーディングにのみ有効なものでもなく、対象がどんな業務であれそれをロジカルにすすめるための考え方としてとても汎用性が高いものです。
長く読み継がれているリーダーシップの名著で、この本が座右の書というエンジニアの方は多いはずです。著者自身の経験をふまえながら、あくまでも自己の人間力を礎としたエンジニアとしての理想的な成長過程、またそれを可能とするための環境に対する配慮やその結果生じるリーダーシップ、そこに通底する必要な心構えや具体的な手法、アンチパターンがしるされています。若いうちに通読して、ワインバーグ先生の視点で自分のチームやリーダーを眺めてみるもよし、キャリアを重ねたあとに再読して今度は過去の自分と対話してみるもよし。
1978年法政大学経済学部卒業。90年代に、株式会社アスキー(当時)で書籍・雑誌編集者、日本アイ・ビー・エム株式会社でマーケティング責任者を経て、2000年に株式会社アットマーク・アイティを起業。その後、合併を経てアイティメディア株式会社代表取締役会長。2013年より現職。
インターネットの発明は、ほんの始まりに過ぎなかった。そのネットを土台にして、クラウド、IoT、AI、ロボット……が次々と生み出され、長い人間の歴史が加速度的に書き換えられる段階に入った。筆者は、これから起きる不可避の動向を、12のキーワードを使って視点を提供する。エンジニアでなくても、エンジニアであればなおさら、新しい発明の世紀に参加したくなるような刺激の書です。
次に何が起きるのか? 世界はかつてないほどの情報にあふれており、これを的確に分析すれば正しく次に起きることが予測できるはずだ。だが、世界はノイズであふれてもいる。著者は、ベースボールを通じて自らのデータ分析手法を確立。以後、「ニューヨーク・タイムズ」や自身のメディアで米国の経済、社会、政治を的確に予測する統計分野のスーパースターに。ビッグデータを扱うの当たり前のエンジニアリングに大きな刺激を提供します。
エンジニアであれば、「ブロックチェーン」と聞いて、さすがに「ビットコイン」や「フィンテック」しか思い浮かばないということはないはず。ネットに「信頼」に基づく取引を実装すること、しかも、それを分散的、言い換えれば、中央集権的に創り出せるとするならば……。ケヴィン・ケリー同様、未来から現在を見ることに長けた著者の、壮大な社会変革の視点からわかりやすく解説した書です。
Microsoft のテクニカルエバンジェリスト兼マンガ家の ちょまどです。デベロッパーズサミット2017で「ベストスピーカー賞総合1位」をいただきました。MS に入る前はずっと、Xamarin + Azure を使いスマホアプリを開発するデベロッパーをしていました。漫画家としての代表作は『はしれ!コード学園』です。
可愛い!イラストがたくさん!わかりやすい!
この本は、ずっと、主人公のお妃様と鏡の2人の会話で進んでいきます。ちょうどこのように:
お妃様「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは?」
鏡「その問いに答えるのが機械学習です!ところで、美しいっていうのはどういうことですか?」
お妃様「きれいで可愛くて私みたいに美しいってことよ」
鏡「あー、そういう抽象的な言葉はよく分からないので、わかるように数値化してもらえますか? 例えば、年齢がいくつで肌の状態がいくつでとかいう『特徴量』を……(略)」
という感じの流れで、「美しいとは何か?」という問いから最適化問題、ニューラルネットワーク(ディープラーニング)について学んだり、という内容です。数式などはほとんど出てこないまま、物語風味でお話が進んでいくので、私はとても好きでした。私みたいに、機械学習に興味のある&可愛い女の子やストーリー系が好きな人におすすめ!
可愛い! アナウンスがあってから即予約購入しました。可愛いしわかりやすい! プロトコル擬人化もので、性格や役割などそれぞれのキャラが個性が立っており、ストーリーがあって分かりやすいです。
私は普段アプリケーションエンジニアで、ネットワーク層あたりの知識が薄かった(応用情報技術者試験レベルしかない)のですが、この本を読んで、知識の定着につながったと思います。漫画パートも解説パートも好きです。楽しく読みながら学べるのは素晴らしい!
Xamarinには大きくわけて2通りの開発方法があります。ロジックと画面の両方のコード共有を行うXamarin.Formsと、ロジックのみ共有して画面はaxmlやStoryboardなどネイティブのアプリケーションと同じ方法で個別に開発する方法のXamarinネイティブです。本書は、Xamarinネイティブについて書かれた本になります。
Androidアプリを開発するためのXamarin.AndroidとiOSアプリを開発するためのXamarin.iOSについて両方で同じアプリを開発しながら理解を深めることができます。さらに、本格的なアプリケーションを開発するうえでは不可欠なポイントも要点をおさえて解説されています。例えば、ストレージの扱い方や最近のアプリケーションでは必須となるJSONの扱い方などが解説されています。
また、大規模なアプリケーションを開発するうえで役に立つMVVMパターンでアプリケーションを開発するためのフレームワークのMVVMCrossについても深く解説されています。日本語の書籍で、ここまでまとまった情報は他にありません。
本書はXamarinで素敵なアプリケーションを作るためのきっかけとして最適だと思います。