お手本は中学・高校の学習参考書|翔泳社の本
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お手本は中学・高校の学習参考書 2013.10.02

 「書店に行って、いろいろな本を見るのも編集者のお仕事です。」

 出版業界へ転職したばかりの頃、先輩編集者に言われた言葉です。まったくの別業界から転職してきた私は、そんな当たり前のことも知りませんでした。というわけで、今でも書店さんにはできるだけ行って、企画のネタを探しています。

 ここ数年、リサーチのためによくお邪魔するのが、中学・高校の学習参考書(学参)の棚です。賑やかで楽しい雰囲気のカバーが多いことに驚かされますが、今の学参のなーんとカラフルなこと! ポイントを示すアイコンの使い方、色使い、余白の使い方、どれをとっても学習効果が最大になるように作られていて、とても参考になります。

 内容的なところで共通して感じるのは、基礎学習を大事にし、1冊の中に情報を詰め込み過ぎず、その1冊をやりぬける量(ページ数)で完結しているぞ、という所でしょうか。基礎学習をとても大事にしているから、少ないページ数でも応用力が自然と身につくのでしょうね。

 EXAMPRESSを担当するようになってはや数年、学参棚をよく眺めるようになったそんなある日、ふと思ったのが、「何年か前までこうした学参で勉強していた人たちが、今のEXAMPRESSの読者さん」「なら、学参と同じように学べる資格試験対策書があれば、受験生は楽できるんじゃ?」ということでした。

 そんなぼやぼやっとしたところから始めて企画したのが、好評発売中の『電気教科書 電験三種 [書き込み式]計算問題ドリル』です。電験三種の電験受験生の多くが理系出身とはいえ、計算問題を苦手とする人はとても多いのだそうです。

 本書のポイントは、「“小・中・高”の知識のおさらいで、できるだけ解く」という点と、「書き込み式」という仕掛けにあります。

 「新たに覚える内容はできるだけ少なく」「学生の頃に一度は習った知識」で解説しているので、学習量がミニマムですみます。これは、現在は函館で「数学塾」を開講しておられる著者の松川文弥さんが、実際に生徒さんに勧めている方法です。忙しい社会人受験生にとっては、ありがたい方法ですよね。

 また、それだけで1コーナーができそうなほど、今は「書き込み式」の学参の種類が豊富なんですね。本書でも、穴埋め問題をたくさん用意しました。計算スペース用の余白も多く取っているので、思う存分書き込めます。

 計算問題に特化した内容のため、この1冊だけで電験三種に合格というわけにはいきませんが、電験三種に合格するには計算問題の攻略は必須です。

 今年度の試験は9月に終わったばかりですが、来年度の合格を目指し、ちょっとだけ楽をしながら、本書で電験三種の学習をはじめてみてはいかがでしょう。

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