Paul J. H. Schoemaker 著
鬼澤 忍 翻訳
鬼澤 忍 原著
スペースシャトル〈チャレンジャー〉の爆発、ヒトゲノムの解読、狂牛病、アジアの金融・政治危機、バルカン紛争、ユーロの導入、ドットコム・ブームとその崩壊、カリフォルニア大停電、そして9.11テロ事件――。世界は不確実性に満ちており、しかもこれを消滅させる手立てはない。これは企業にとって安定した経営の妨げとなる大問題だ。では、不確実性をどのように利用してより大きな利益を生み出すかがカギとなる。本書は先行きの見えにくい時代に、「不確実な未来に対処するための方法」を豊富な事例とともに教示する、まさにタイムリーな一冊。
まえがき-動乱の時代
第1章 不確実性を受け入れる
ビジネスの半分は運次第
増大する不確実性
不確実性の本質
不確実性をめぐる難問
勘があてにならないのはなぜか?
未来への羅針盤
羅針盤を見つける
原子力時代とシナリオの興隆
体系的プロセス
第2章 心の準備を怠らない
ぼんやりした展望
成熟した組織の行き詰まりを打開する
すぐれた一般教養課程
好機を見る
複眼
心の準備
第3章 複数の未来を経験する
未来を実現化する
未来の朝刊
最後のフロンティア
人質に取られた保健医療
シナリオの必然性
山頂へ向かう
シナリオを構築する
バック・トゥ・ザ・フューチャー
織機に糸を張る
重要な問題を明確にし、情報を収集する
外部の主要な力を特定する
保健医療業界の推進力
方向性と不確実性を決定する
方向性
詳細なシナリオ
シナリオに命を吹き込む
パラダイムの転換
第4章 未知の事態への対処
極点へのレース
資源にもとづく見方を拡張する
キー・サクセス・ファクター:勝つためには何が必要か
変化するキー・サクセス・ファクター
事業区分と相乗作用
事業区分を再構成するための枠組み
シナリオを超えた価値を持つ区分をつくる
収束する市場
存在しない事業区分を評価する
複数の未来に備えるための戦略
船出
第5章 強靭な戦略的展望を構築する
灯台と目隠し:不確実な世界で確実な物語を語る
強靭な展望の必然性
中核的競争力:強靭さへの鍵
中核的競争力
競争力を評価する
タマネギとしての企業
一本の木としての企業
ギャップ分析
キー・サクセス・ファクターから展望へ
未来への種をまく
戦略的展望を形成するためのアプローチ
結論:成長する戦略
第6章 柔軟なオプションを構築する
前進と柔軟性
行動へのバイアス
戦略的展望から柔軟なオプションへ
オプションをつくりだす
柔軟性を保持する
帰結の評価
顧客の反応を評価する
競合シミュレーションを利用する
その他の利害関係者を考慮に入れる
内部と外部の知恵を蓄える
オプションを配列する
ポートフォリオの見地を取り入れる
結論:絵に命を吹き込む
第7章 ダイナミック・モニタリングと調整
不確実性を歓迎する:視点を遠ざけること
監視と意味づけの難しさ
監視に治する人間的障害
監視に対する組織的障害
監視の枠組み
何を監視すべきか
早期警報を見極める
影響図を利用して転換点を確定する
仮定を明確にする
より広範な指標を追跡する
先行指標と外部の環境に焦点を合わせる
いかに監視するか
プロセスを組織全体に拡大する
継続的なプランニング・プロセスを企画する
常識にとらわれない文化をつくりだす
シナリオを再訪する
変化しつづけるカメレオン
不確実性を組織化する
第8章 プランニング・プロセスの実践:不確実性とともに生きる
海図にない世界の海図室
プランニング・プロセスの実践をめぐる難題
やり方は人それぞれ
ロイヤルダッチ・シェル:十分に発展したシステム
プロセスを自社の目標に合わせる
共通の落とし穴
戦略を実行に移す
戦略的能力を構築する
結論 未来を操縦する
補遺 不確実性の心理学
近視眼と臆病な心
近視眼
臆病な心
助けが必要なのはなぜか
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