篠崎 彰彦 著
株式会社情報通信総合研究所 著
2004年に総務省の「IT政策大綱」は「ICT(Information and Communication Technology)政策大綱」と名称を変えた。本書では、ICTの重要な要素である「コンテンツ、通信、放送、端末」に焦点を当て、構造変化が進行中のダイナミックな産業の全体像を、ビジネスの観点からまとめ、収益構造やユーザーにとっての利活用スタイルの変化と関連させて分析する。 ソフトバンクのVodafone買収、YouTubeの台頭、Googleのさらなる野望、次世代ゲーム機、ワンセグの登場は、視聴スタイルやコンテンツ形態をどう変えるか? 消費者の生活にどのような変化をもたらすのか? 新たなビジネスチャンスはどこに存在するのか? 最新データと最新の話題で業界を浮き彫りにする!
第1章 情報ネットワーク産業の現状
10年前には存在しなかった市場―インターネットと携帯電話
すべてがインターネット上を流れ始めた
メディア・コンバージェンスの構図
情報ネットワーク産業の規模を把握する
さらなる成長が期待されるコンテンツ産業
第2章 映像とデジタルコンテンツ―情報流通におけるインターネット革命
2006年のトピック―GyaOとYouTube
情報コンテンツのインターネット流通は右肩あがり
躍進するインターネット広告とテレビ広告の行方
融合に向けた制度革命の流れと竹中懇親会の成果
リーディング産業としてのコンテンツ産業
映像配信ビジネスの類型
有料視聴モデルと広告モデルの可能性と課題
放送事業者のブロードバンドへの取り組み
レンタルビデオの普及がデジタル流通の基盤
コンテンツ視聴におけるタイムシフトとロケーションフリー
著作権管理[DRM]の必要性の高まりと新しい視聴率調査の登場
インターネットの限界
ワンセグ―通信と放送の融を促進する可能性
映像コンテンツ流通の急拡大のきっかけとなる地上波再送信
「ペイテレビ」の加入者を増やせるか
第3章 モバイル・インパクト―進むユビキタス情報革命
モバイルの登場から市場の急速な拡大へ
モバイルインターネットの誕生
モバイルコマースの現状
モバイルを取り巻く業界再編成
生活インフラへと進化する携帯電話
第4章 消費者の情報接触と端末の多様化―ユーザー視点からの変化
時間と支出からみたメディア接触の現状
Googleがもたらした価値とは―プル型の情報革命
端末の多様化と端末の融合―ユビキタス社会の到来へ
端末を基点とする情報流通の変化
端末としてのテレビの可能性
消費者の情報接触の現状とインパクト
プッシュとプルの新たなバランスを求めて―アンビエント・ファインダビリティ
情報としての広告の意味の変化
第5章 ネットワークの未来―情報革命を支えるIPインフラストラクチャー
インターネットだけではないブロードバンドIPネットワーク
インターネットのアーキテクチャとコスト構造
急増するインターネット・トラフィックとインターネットの変質
「インフラただ乗り論」とインターネットの中立性
IPTVサービス―閉域IPネットワークの活用
NGN[次世代ネットワーク]とFMC[固定と移動の融合]
ブロードバンドIPネットワークの将来
第6章 コンテンツ産業のさらなる成長―カギとなるエコシステムの形状
コンテンツ中心時代の到来
コンテンツビジネスの展開
次世代の情報流通を支えるネットワーク融合
情報コンテンツ流通の仕組みを変えた4つのケース
創造的なクリエイターとプロデューサーがコンテンツを生み出す
プロデューサーを中核としたエコシステムの形成こそがカギ
文化と制度のソフトパワーを発揮する
終章 マクロの視点―情報革命下の経済成長と情報ネットワーク産業
篠崎彰彦
S字型の経済発展
確認された情報資本のS字型上昇軌道
「情報の時代」に重要性を高める教育投資
歴史からの教訓
次世代情報化の課題と可能性
転換期の格差問題と開拓者精神
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