三輪 一郎 著
システム化企画や要件定義、基本設計といったいわゆる上流工程は、実装のスキルが高いだけでは務まりません。エンジニアリング的に正しい結論を導き出すことはもちろん、その結論に至るように「議論をリードし」「関係者の合意を得て」「周囲の人間を巻き込んでプロジェクトをドライブする」スキルなどが求められます。加えて、業務とIT(コンピュータ)を含むシステム全体を見通せる視点の高さも必要です。求められるスキルの多い上流工程を「はじめてやり抜く」には、いったいどのような心構えで望めばよいのか、どのような準備が必要なのか、どのようなスキルアップの方法があるのか―その答えが、本書にあります。
第1章 上流工程とは
情報システムとは
システムとは~業務の仕組み
情報とは~意思決定を促すもの(≠データ)
情報システムとは~情報を活用する業務の仕組み
情報システムとIT~不可能なビジネスを可能にする
BPRと情報システム化
ITの知識が力の源
創業100年なら「コンピュータなし」が歴史の半分以上
ITがあってこその提案を
業務改革を仕掛ける~新ビジネスモデルが実現する事業の価値
現場の何が変わるのか
上流工程の位置づけ
V字型アプローチモデル
第2章 新業務を描け~システム化の方向性検討と計画立案
ご挨拶、その前に
挨拶した瞬間に見切られるようではダメ
事前準備と挨拶時の勘所
「業務動向」を押さえる
「組織」を押さえる
「人」を押さえる
「システム」を押さえる
「技術動向」を押さえる
設計事務所の建築士としてお客様と接する
Whyを聞く
Whatを聞く
Howを考える
見積り~「ご予算はいくら?」は愚問
将来の夢や希望を聞く
最低限できればよいことを知る
複数の案で予算の上限と下限を探る
インタビュー
要望のインタビューに白いノートは役立たない
仮説検証型でアプローチせよ
解のイメージを持ち込め
知恵を借りる準備~「事前に考え抜く」ことで助言が得られる
プロとしてお勧め案を示せ~目指せ3割打者、ダメもとで提案せよ
現場を知れ~仮説検証型情報収集
現状調査~本人だってすべてはわからない
想いをぶつけろ~イメージの具体化
発見の連続~見たら放っておけない!
現場調査は仮説の検証
問題を挙げよ
問題と課題
アンケートをとるな!
問題認識
解決不能、解決不要もある
プロとしての「問題」=解が示せるもの
新業務の全体像を描け
何がどう変わるのか
既存事務の機械化は20世紀に終わった
新しい発想は持ち込めたか
業務が変わる~誰が何をすること?
ITが変わる~ITの活用方法と範囲は?
アーキテクチャをデザインせよ
基盤系アーキテクトの守備範囲
非機能要件
アーキテクトとしての工夫
投資の効果をはじき出せ
効果の見積り~投資&回収とは、何がどうなること?
NPVの適用
機能別・ロジック別に取捨選択せよ
やってみなけりゃ・・・?ライバルは電通!博報堂!
コストの見積り
課題を挙げよ
課題=目標に至るためになすべきこと
梃子(てこ)をかけるのはどこか
計画に展開せよ
Goサインを得よ
RFPを作成せよ~関係者全員の合意が決裁者の背中を押す
第3章 ITを位置づけろ~要件定義&基本設計
要件定義~業務を示せ
誰が、いつするのかに着目せよ
基本設計~「いきなりユースケース」はNG?
業務の手順を明確化せよ
操作が回り、業務が回る
レビュー~保証する期待のすべてを図面化せよ
おわりに~上流工程を目指す方へ
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発生刷 | ページ数 | 書籍改訂刷 | 電子書籍訂正 | 内容 | 登録日 | ||||
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1刷 | 075 15行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 076 18~19行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 084 6~7行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 086 下から2行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 087 7行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 088 本文4行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 089 会話 下から2行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 099 ページ下部のコラム 7行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 121 2行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 191 下から2行目 |
9刷 | 未 |
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2019.03.06 | ||||
1刷 | 233 下から11行目 |
5刷 | 未 |
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2013.06.07 |
MATSUDA, Shougo さん
2018-05-29
表面的では無く、実際の上流工程で生死を分かつコミュニケーションに関する点など読んでいて今まさしく進めている上流工程に活かせる点が多々。満足するとともに暫く頼ることになりそうです。
LibraBee! さん
2016-11-15
【★★☆☆☆】時間がかかったが、ようやく読み終わった。即活用でき、よんでよかった。実業務を通じ経験したものを、体系的に纏められた本で学び、再度実践は血肉になる実感があり良い。次回の上流工程をする際には、この本で復習してから着手したい。
びーま さん
2017-06-21
「はて?これはなんでまだ決まってないんだろうか?」と思ったので確認のために読みました。やっぱり無いとダメだよなとか、ここは先送りしちゃダメだよなとかを再確認できました。考え方というより、思想の標準化が肝と思います。同じ標準の思想や目標を持って仕事をする方が効率的。2-3日使ってコアメンバーで同じ本を1冊読んで、目指すシステムの方向性を再確認してから案件を始めてはどうだろうか?まぁそれが共通フレームワーク2013じゃんと思うけど。というかそれは発注側も読んでよねと思う今日この頃。