ハルトムット・エスリンガー 著
黒輪 篤嗣 翻訳
デザインとは優れたビジネス戦略の一部であって、芸術ではない。「これは売れるか?」ではなく、「欲しいと思ってもらえる製品を、どのようにデザインしたらいいか?」だ。
世界的なクリエイティブデザイン・ファーム「フロッグデザイン」(frog design)の創始者、ハルトムット・エスリンガーが著した経営戦略の書。「いかにしてコモディティ化を防ぐか」「利益を生み出すビジネスモデルをどのようにつくるか」をインダストリアルデザイナーとして多くの有数企業の現場に携わった経験をもとに、デザイン戦略の視点で提示する。
ITで産業を管理し、製造業からODM(設計から製品開発までを担う)へとパワーシフトが起きている現在、カルト的でありながら誰もが求めるデザインを両立させるブランド構築をするにはどうすべきか。また、環境負荷やビジネスの“グリーン化”の問題など、今後どの企業も取り組まなくてはならない時代的な的を射たテーマにも言及する。
日本語版によせて
本書の刊行によせて
はじめに
1 デザイン主導の戦略
創造的な経済の主役
2 真のうそ
イノベーションにおけるリーダーシップの役割
3 勝つためのデザイン
創造的なビジネス戦略
4 頼りになるのは金より人間
イノベーションプロセスの三ステップ
5 ビジネスデザイン革命
地球緑化会社
6 よりよいビジネス、よりよい世界のために デザイン主導の戦略を
エピローグ
すでにここにあり、明日にあること
謝辞
訳者あとがき
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moleskine_note さん
2012-06-29
フロッグデザインについて知りたくて読み始めた。 デザインとよく言うけれど、それはやっぱりを世の中を変えようという思いがなければうまくいかないものであると考えさせられた。 アップルと仕事をしてきたというところもあってジョブズも折にふれて登場している。 「将来、自社製品をどんなものにしていくか」という視点をよくよく考えさせられた。 以下は気になった引用部分。 "欲しいと思ってもらえる製品を、どのようにデザインしたらいいか?"(p.112,l10より) まさに、僕がやりたいことを一言で言い表している。
オオカワマサシ さん
2013-10-03
フロッグの本はこれしかないので、そういった意味では貴重なものだと思います。「コンサルティングサービスと伝統的なデザインとの中間」を主戦場としてると言ってます。この本の中では、イノベーション支援コンサルティングの進め方など書いていますが、そりゃその通りだけど難しいぜ!と再認識させられます。印象的なのは、工場(ものづくりの現場)って超重要ってことをこれでもかと言っている点です。製造現場しらなきゃ、ろくなデザイン出来ないのに、デザイナーとか企画の人は何で軽視するんかね?みたいな忠告をしてます。
さはらかなや さん
2012-08-13
初期のMACはたしかにいいです。でも、いまのデザインの方がいいです。