清野 克行 著
古くて新しい技術と呼ばれる「仮想化技術」は、近年、Amazon EC2、Google App Engine、Microsoft Azureをはじめとするクラウドサービスの登場によって大きな注目を集めるようになっています。本書は、仮想化技術のうち、クラウドサービスによって特に注目を集めるようになった「サーバの仮想化」と「ストレージの仮想化」を中心に、仮想化の概念と技術の全体像を、現在提供されいているサービスとともに解説することにより、初心者でも理解しやすく実用性の高い内容構成になっています。
1章 仮想化技術の概要
1-1 仮想化の概念とは
仮想化=情報システムにおける物理リソースの抽象化
1-2 サーバーの仮想化とは
リソースの集約によるサーバーの有効活用
1-3 ネットワークの仮想化とは
物理構成はそのままにネットワーク構成を変更
1-4 ストレージの仮想化とは
リソースの有効活用と柔軟な構成変更
1-5 アプリケーションとデスクトップの仮想化とは
シンクライアントやバージョン対応での利用
1-6 ファイルとメモリの仮想化とは
セキュリティ対策やサーバー仮想化での利用
1-7 ターミナルの仮想化とは
デスクトップからのアプリケーション、データの排除
1-8 コンピュータ処理能力の向上
仮想化が注目される理由(1)
1-9 Webアプリケーションシステムの利用拡大
仮想化が注目される理由(2)
1-10 クラウドサービスの利用拡大
仮想化が注目される理由(3)
1-11 メインフレーム時代の仮想化技術
仮想化技術の歴史(1)
1-12 水平型ネットワークとLANの誕生
仮想化技術の歴史(2)
1-13 パケット通信網とネットワーク・コンピューティング
仮想化技術の歴史(3)
2章 仮想化技術の基礎知識
2-1 シングルテナントとマルチテナント
仮想化で使われるキーワード(1)
2-2 パーティショニングとライブマイグレーション
仮想化で使われるキーワード(2)
2-3 スケールアップとスケールアウト
仮想化で使われるキーワード(3)
2-4 プロビジョニング
仮想化で使われるキーワード(4)
2-5 ILM(情報ライフサイクル管理)
仮想化で使われるキーワード(5)
2-6 システム開発・運用フェーズでの仮想化の利用
仮想化技術がもたらすメリット(1)
2-7 システム増強・移行フェーズでの仮想化の利用
仮想化技術がもたらすメリット(2)
2-8 クラウドコンピューティングと仮想化
仮想化技術がもたらすメリット(3)
2-9 レガシーマイグレーションと仮想化
仮想化技術がもたらすメリット(4)
3章 サーバーの仮想化
3-1 サーバー仮想化のソリューション
仮想マシン、OS仮想化、パーティショニング
3-2 ホストOS型とハイパーバイザー型
仮想マシンの分類
3-3 ホストOS型の仕組み
ホストOS上で動作する仮想化ソフトウェア
3-4 「VMware Server」(ヴイエムウェア)
ホストOS型仮想化の製品例(1)
3-5 「Virtual Server 2005 R2」(マイクロソフト)
ホストOS型仮想化の製品例(2)
3-6 ハイパーバイザー型の仕組み
ハードウェアのBIOS上で動作する仮想化ソフトウェア
3-7 「VMware ESXi」(ヴイエムウェア)
完全仮想化ハイパーバイザー型の製品例(1)
3-8 「Hyper-V」(マイクロソフト)
完全仮想化ハイパーバイザー型の製品例(2)
3-9 「Xen」(ゼンソース)
準仮想化ハイパーバイザー型の製品例(1)
3-10 モノリシックカーネルとマイクロカーネル
ハイパーバイザー型のもう1つの分類
3-11 ハードウェア仮想化支援機能の原理と実装
サーバー仮想化と仮想マシンを支える技術
3-12 「Intel VT」(インテル)
ハードウェア仮想化支援機能の実装例(1)
3-13 「AMD-V」(エイ・エム・ディ)
ハードウェア仮想化支援機能の実装例(2)
3-14 プログラムの実行とOSの役割
OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(1)
3-15 マルチプロセス・システム
OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(2)
3-16 割り込み(インタラプト)システム
OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(3)
3-17 仮想記憶システム(ページング方式)
OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(4)
3-18 ファイルシステム
OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(5)
4章 ネットワークの仮想化
4-1 ネットワーク仮想化のソリューション
ネットワークの経路と機器の仮想化
4-2 VLANとは
端末の仮想的なネットワーク・グループ
4-3 VLAN構成の種類
ポートVLANとダイナミックVLAN
4-4 複数スイッチにまたがるVLANの構築
VLANタギングと高速ルーティング
4-5 VPNとは
パケットのカプセル化と暗号化
4-6 VRFとMPLS
ルーターの仮想化
4-7 ロードバランサーの機能
OSなどに依存しない負荷分散の実現
4-8 ブレードサーバーの機能
仮想OSに依存しない仮想化ネットワーク環境
4-9 OSI参照モデルと各レイヤの機能
ネットワークの基礎知識(1)
4-10 物理層とデータリンク層
ネットワークの基礎知識(2)
4-11 ネットワーク層とトランスポート層
ネットワークの基礎知識(3)
4-12 セッション、プレゼンテーション、アプリケーション層
ネットワークの基礎知識(4)
4-13 データの送受信とヘッダ情報
ネットワークの基礎知識(5)
4-14 コネクション型通信とコネクションレス型通信
ネットワークの基礎知識(6)
5章 ストレージの仮想化
5-1 ストレージ仮想化のソリューション
サーバー仮想化環境におけるリソースの有効活用
5-2 RAIDシステムと仮想化
複数台のハードディスクを1台として運用
5-3 DASと仮想化
直接接続型ストレージにおける仮想化
5-4 SANと仮想化
外部接続ストレージにおける仮想化
5-5 ディスクドライブの機能
ストレージの基礎知識
6章 クラウドと仮想化
6-1 クラウドコンピューティングの由来
クライアント・サーバーに替わる新しいモデル
6-2 クラウドコンピューティングの定義と5つの特徴
構成の設定・再配置とネットワークアクセスが可能なリソースモデル
6-3 クラウドコンピューティングのサービスモデル
SaaS型、PaaS型、IaaS型
6-4 クラウドコンピューティングの配置モデル
プライベート、コミュニティ、パブリック、ハイブリッド
6-5 「Amazon Web Services」(アマゾン)
アマゾンが世界で最も早く提供開始したクラウドサービス
6-6 「Google App Engine」(グーグル)
グーグルが提供するPaaS型クラウドコンピューティング環境
6-7 「Windows Azure」(マイクロソフト)
.NETベースの本格的なサービス開発プラットフォーム
6-8 「Salesforce.com」(セールスフォース)
ビジネスアプリケーションに特化したSaaS型とPaaS型のサービス
6-9 日本のクラウド基盤サービス
ホスティング型モデルとSaaS基盤モデル
7章 仮想化のこれから
7-1 サーバー仮想化の今後
将来的なハイパーバイザーの構成とバイナリ・トランスレーション
7-2 ハードウェア仮想化支援機能の進化
VT-XとAMD-Vの動向とKVM
7-3 シンクライアント化の潮流
シンクライアントのメリット・デメリット
7-4 クラウドサービス間の連携
クラウドサービスブローカーとハイブリッドクラウド
7-5 ユビキタス・コンピューティングとグリーンIT
仮想化技術が次世代サービスにおいて果たす役割
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発生刷 | ページ数 | 書籍改訂刷 | 電子書籍訂正 | 内容 | 登録日 | ||||||
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1刷 | 018 本文5行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 031 図内「SaaS」 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 062 図内 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 065 本文2行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 066 注2 2行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 073 本文1行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 091 図の見出し |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 103 囲み内②、④ |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 107 3行目、下から7行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 110 図内「メモリ(実記憶)」 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 112 図内「番地空間(仮想記憶)」、「メモリ(実記憶)」 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 113 図内「メモリ(実記憶)」 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 114 下から4行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 116 最終行 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 128 最下行 |
5刷 | 未 |
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2013.08.07 | ||||||
1刷 | 139 図内の見出し |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 160 図 2列目の「フラグメント・オフセット」の綴り、文章の囲み内 下から5行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.08 | ||||||
1刷 | 161 表内3行目「送受信の単位」 |
3刷 | 未 |
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2011.08.30 | ||||||
1刷 | 168 文章の囲み内 下から8行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.09 | ||||||
1刷 | 218 上部の表 2列目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.09 | ||||||
1刷 | 219 図内「サービス」、文章の囲み内 ①1行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.09 | ||||||
1刷 | 230 1行目、3行目、下から3行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.09 | ||||||
1刷 | 245 図内 ② |
2刷 | 未 |
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2011.08.09 | ||||||
1刷 | 247 本文6行目 |
2刷 | 未 |
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2011.08.09 |
Manabu Yoshimura さん
2011-09-21
エンジニアの方には基本中の基本だと思うが、営業である私には勉強になった。私のような初心者にはわかりやすい解説で助かった。
たいそ さん
2011-08-09
サーバー、ネットワーク、ストレージの仮想化とクラウドについて。この本は順番に読むのではなく、各章の扉にある「その章のしくみ」をみて、自分の知識に合わせて読む順番を考えたほうが良い。初歩的な基礎知識については章の後半だったりする。
Koichi Sato さん
2013-05-25
一口に仮想化と言っても、様々なアプローチがあるわけで、この本ではそれらの紹介や、仮想化に関連する技術の基礎的な説明がされている。 仮想化を概観するにはなかなか良い本なのでは。