スコット・W・アンブラー 著
藤井 智弘 監修
マーク・ラインズ 著
ソフトウェア開発が数年前とは段違いにスピードを求められる今、アジャイル開発手法の適用が迫られています。しかし、アジャイルの良さは、すでに多くの開発者に認知されているものの、日本においてはなかなか適用が進んでいないのが現状です。日本の商習慣もその理由の一つと考えられますが、多くの場合「アジャイル=無秩序」というイメージが強いためではないでしょうか。
本書は、アジャイル手法のメリットを最大限に活用しつつ、ソフトウェア開発をプロジェクトとして正しく運営していくための実践ガイド『Disciplined Agile Delivery』の日本語版です。アジャイル開発プロジェクトの実例と著者の豊富な経験、そして研究結果に基づいて記された本書は、プロジェクト管理者・開発者を問わず、また、すでにアジャイル開発の経験があるか否かを問わず、ソフトウェア開発に携わるすべての方におすすめです。
第Ⅰ部 ディシプリンド・アジャイル・デリバリー(DAD)入門
第1 章 ディシプリンド・アジャイル・デリバリー概要コンテキストの観点から―アジャイル・スケーリング・モデル
ディシプリンド・アジャイル・デリバリー(DAD)プロセス・フレームワーク とは何か?
ピープルファースト(People First)
学習指向
アジャイル
ハイブリッド型プロセスフレームワーク
ソフトウェアよりもソリューション
ゴール駆動デリバリーライフサイクル
エンタープライズ対応
リスク・価値駆動型
スケーラブル
まとめ
参考情報
ディシプリンド・アジャイル・マニフェストに向けて
ディシプリンド・アジャイルの価値
ディシプリンド・アジャイルの原則
リーンの原則
レトリックよりも現実
まとめ
参考情報
目次
用語の泥沼
スクラム
エクストリームプログラミング(XP)
アジャイルモデリング(AM)
アジャイルデータ
リーンソフトウェア開発
IBM プラクティス
Open Unified Process(OpenUP)
その他
アジャイルプラクティスを無視する人たちは、ビジネス上のリスクを背負う
まとめ
参考情報
第Ⅱ部 ピープルファースト
第4 章 役割、権利、責務全員の権利
全員の責務
DAD の役割
まとめ
参考情報
チーム効率化戦略
チーム全体
チーム組織化戦略
チームビルディング
他のチームとのやりとり
まとめ
参考情報
第Ⅲ部 ディシプリンド・アジャイル・デリバリーの開始
第6 章 方向付けフェーズ方向付けフェーズはどのように機能するか?
企業方針への準拠
予算確保
その他の方向付けアクティビティー
方向付けフェーズはいつ必要になるか?
方向付けフェーズのパターン
方向付けフェーズのアンチパターン
まとめ
参考情報
開発構想書には何が書かれるか?
どのように開発構想書を作成するか?
プロジェクトビジョンを表現する
ビジョンについて利害関係者を同意に導く
まとめ
参考情報
初期の詳細レベルを適切に選択する
適切なモデルを選択する
モデリング戦略を選ぶ
ワークアイテムの管理戦略を選ぶ
非機能要求の戦略を選ぶ
まとめ
参考情報
適切な詳細レベルを選択する
適切なモデルを選択する
モデリング戦略を選ぶ
ライフサイクルを通したアーキテクチャー
まとめ
参考情報
計画を策定するのは誰か?
計画の適切なスコープを選ぶ
計画策定の戦略を選ぶ
リズムを選ぶ
初期のスケジュールを作成する
コストと価値の見積り
リスクの識別
まとめ
参考情報
チームの編成
ツールセットを選択する
物理的な作業環境のセットアップ
仮想的な作業環境のセットアップ
管理の視覚化
開発ガイドラインの採用
まとめ
参考情報
AgileGrocers社POS ケーススタディ:イントロダクション
共有ビジョンを作り上げる
AgileGrocers社の新POS システムのビジョン
要求の構想
ソリューションを実装するために、ユーザーストーリーの優先順位付きワーク アイテムリストを作成する
アーキテクチャー構想
リリース計画
見積り
識別している初期リスク
方向付けフェーズの他の活動
方向付けフェーズを実行する代替アプローチ
方向付けフェーズを完了させる
まとめ
第Ⅳ部 使用可能なソリューションをインクリメンタルに構築する
第13 章 構築フェーズ構築フェーズはどのように機能するか?
構築イテレーションの典型的なリズム
リスクと価値のライフサイクル
デプロイの準備はできているか?
構築フェーズのパターン
構築フェーズのアンチパターン
まとめ
アジャイル計画が異なる理由
イテレーション計画
計画を視覚化する
先行計画とモデリング
まとめ
参考情報
その日のチーム作業計画
使用可能なソリューションの協業構築
一日の中で継続的に行うこと
重要なアジャイルプラクティスの詳細
その日の作業の安定化
まとめ
参考情報
キーとなる利害関係者にデモ
経験から学習する
進捗を査定し必要であればリリース計画を調整
残りのリスクを精査
現在のビルドをデプロイする
前進するための戦略を決定
まとめ
参考情報
AgileGrocers POS のケーススタディで私たちのシナリオ 続き
イテレーション作業の計画
それ以降の構築イテレーション
その他の構築フェーズの活動
構築フェーズのイテレーションの完了
まとめ
第Ⅴ部 ソリューションをリリースする
第18 章 移行フェーズ移行フェーズはどのように機能するか?
移行フェーズの計画作り
運用準備の確立
リリースに向けた利害関係者の準備
ソリューションのデプロイ
利害関係者は喜んでいるか?
移行フェーズのパターン
移行フェーズアンチパターン
まとめ
参考情報
フェーズの計画
ソリューションをデプロイするために協働する
AgileGrocers の喜び
まとめ
第Ⅵ部 エンタープライズシステムにおけるディシプリンド・アジャイル・デリバリー
第20 章 ディシプリンド・アジャイルチームのガバナンスガバナンスでは、どういったものに取り組むべきか?
なぜ、ガバナンスは重要か?
なぜ、従来型のガバナンス戦略は機能しないのか?
アジャイルガバナンス
ガバナンスを可能にするアジャイルプラクティス
IT 組織全体のIT ガバナンス戦略に組み込む
アジャイルチームを測定する
リスク軽減
まとめ
参考情報
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disktnk さん
2015-01-29
アジャイルやスクラムの根底にある、自己組織化された開発チームを運用していくための規律や開発アプローチを網羅。100人を超える大規模開発や、移行作業への言及もあり、エンタープライズ方面も考慮している。"イテレーティブでインクリメンタルな(進化的)プロセス"など、すっと理解できないカタカナ語の連発だけど、基本的には輸入された開発手法なので、しょうがない。 開発はもちろん、その前の方向付けから計画立ても組織内で話し合う、そりゃアジャイルトレーナーも必要とされるわな、と思った。
Shinichi Ishikawa さん
2017-07-01
様々なアジャイルのプラクティスや方法論を柔軟に取り入れ、プロジェクトが価値あるソリューションを提供し続けるための知識を体系化して我々に教えてくれる。本書の原著は2012年であり、DADを推奨している人たちはこれをさらに進化させ2015年からDisciplined Agile 2.Xとして活動している。それが示すように、この考え方は今後も進化し続けるだろう。この本の読者にはアジャイルの知見がある程度必要となるが、アジャイルについての理解をより深めたいと思う人に、お勧めの本である
mimi さん
2018-01-02
DADについての解説 アジャイルにプログラムをリリースするためのプラクティスについて説明している