ブラント・クーパー 著
パトリック・ヴラスコヴィッツ 著
千葉 敏生 翻訳
新しい起業の形態として、今年日本でも大変話題となった「小規模でどんどん起業する形」=その名も「リーン・スタートアップ」。
本書はその基本概念である「仮説検証」をさらに進化させた「リーン・アントレプレナー」(=仮説ビジネスを実践→顧客との検証→すぐに使用可能なデータを用いるという手法)を実施している有名企業を多数取材しケーススタディ別に顧客開発のノウハウを解説しています。さらに全ての起業家が最初に考えるべき課題である「顧客セグメント」の考察について豊富な事例と科学的な手法を用いて言及しており、本書はイノベーションや、デザイン理論書および顧客開発についての原則書としても有効な、起業家およびマネージメント層必携の一冊です。
1 スタートアップ革命 Startup Revolution
ビジョナリーの神話(その1)
ビジョナリーの神話(その2)
CASE STUDY ベンチャーキャピタルの破壊
痛みなくして破壊なし
CASE STUDY 価値創造のカスタマイズ
リーンスタートアップを始めよう
リーンスタートアップとリーンアントレプレナーの出会い
2 ビジョン、価値観、企業文化 Vision, Values, and Culture
ビジョンと価値観
CASE STUDY 問題は本当に解決可能か?
リーンスタートアップの文化
CASE STUDY 顧客経験を再成長の糧に
CASE STUDY KISSmetrics
CASE STUDY 営業に関する真因分析
「3ホライゾン」フレームワーク
CASE STUDY リーンスタートアップのホライゾン
3 海には色んな魚がいる All the Fish in the Sea
CASE STUDY 魚の行動学
顧客を理解する—セグメンテーションが重要なワケ
市場セグメント
ペルソナ:架空の顧客を描く
CASE STUDY 究極のペルソナを探して—サリムの事例
市場セグメントの選定
CASE STUDY 夢の仕事、お探しします—カーラの事例
CASE STUDY 名前どおりのブランド
4 価値の流れを進む Wading in the Value Stream
価値の流れを明確にする
CASE STUDY 顧客の視点で見る
価値の流れの発見
CASE STUDY 高いハードルを超えてーAppFogの事例
5 流れに飛び込む Diving In
顧客の声を聞くべきか,聞かざるベキか?
顧客との対話
CASE STUDY 屋外どころか国外にでよう
CASE STUDY 起こりうる最悪の結果は?
CASE STUDY 非営利組織のリーンスタートアップ
6 事業の実現性をテストする Viability Experiments
ランディングページテスト
コンシェルジュテスト
CASE STUDY 顧客体験を監督する
オズの魔法使いテスト
CASE STUDY 着想からオズの魔法使いテストまでの90日間
クラウドファンディングテスト
CASE STUDY 2種類の参加者がいる市場のリーンスタートアップ
プロトタイピング
CASE STUDY 自動車のプロトタイプ
7 データは諸刃の剣 Data's Double-Edged Sword
CASE STUDY 破壊不能なものを破壊する
新規の製品
既存の製品
CASE STUDY 成長の原動力
8 死の谷を乗り越えて The Valley of Death
実用最小限の製品(MVP)
CASE STUDY 実用最小限のオーディエンス
CASE STUDY 社会的なインパクトをもたらすリーンスタートアップ
CASE STUDY オレのマリナーラソースは天下一品
CASE STUDY インターネットの速度で進化しつづける通信事業者、O2
9 顧客ファネルを見据えるのが真のビジョナリー
ファネルのイノベーション
成長の波
CASE STUDY ロブ・ファンに訊くリーンスタートアップ成功の10箇条
10 最後に The Final Word
CASE STUDY 自社の理念を信じて
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山田案稜 さん
2014-05-03
リーン・スタートアップを念頭に置いた事業開発の著書です。ビジュアル中心で、具体的な事業の事例が豊富です。また、イノベーションのジレンマや、Death Valley(キャズム)などなど、スタートアップに関係しやすいフレームワークもふんだんに盛り込まれていて勉強になります。各章毎にワークシートが用意されており、実際にリーンスタートアップを試したい人の実践に近い情報整理ができる一冊。