篠原 史信 著
「ビッグデータ」や「データサイエンティスト」という言葉が、書店やWeb、テレビを賑わしており、組織や企業が持つデータを分析して日々の活動に生かしたいという機運が高まっています。SAP BusinessObjectsは、データ分析を行うための専用ソフトで、さまざまなデータソースからユーザー自身が分析を行い、ビジネスの状況を把握することができます。
本書は、このSAP BusinessObjectsを中心に、データ分析を実現するためのシステムをどう構築するかを解説します。データ分析システムの基本的な知識から、SAP BusinessObjectsのさまざまな機能を使ったレポート、状況を把握するためのダッシュボードなどの作成方法を解説するものです。SAPの新しいインメモリデータベースSAP HANAの利用についても説明するなど、ビジネスインテリジェンスを実現する最新のデータ活用のノウハウをお届けします。
序章 ビッグデータ活用とビジネスアナリティクス
0-1 ビッグデータの特性─始める前に知っておくべきこと
0-2 ビッグデータ活用の前議論
0-2-1 構造化データと非構造化データ
0-2-2 データ活用の5つの段階
0-3 ビッグデータの活用事例─モントリオール交通局のケーススタディ
0-4 ビッグデータとBusiness Intelligence
第1章 SAP BusinessObjectsの概要
1-1 SAP BusinessObjectsの歴史
1-2 SAP BusinessObjectsファミリーを構成するアプリケーションモジュール
1-3 SAP が提供する3段階のサーバプラットフォーム
1-4 SAP BusinessObjectsの中核となるユニバース
1-5 SAP BusinessObjectsと周辺システム構成
第2章 SAP BusinessObjectsのインストール
2-1 SAP BusinessObjectsの構成
2-2 インストール前の考慮点
2-2-1 Product Availability Matrixの探し方
2-2-2 Product Availability Matrixの読み方
2-2-3 オペレーションシステムのビット数
2-2-4 接続先データベースクライアントのインストール
2-3 セットアップ手順とインストールの事前設定
2-4 過去のバージョンとの共存
2-5 各製品モジュールのインストール
2-5-1 サーバパッケージのインストール
2-5-2 クライアントパッケージのインストール
2-6 サポートパックと修正パッチの適用
2-6-1 SAP BusinessObjects 4.xシリーズにおける製品バージョン表記
2-6-2 サポートパック、修正パッチの探し方
2-7 製品モジュールのアンインストール方法
第3章 SAP BusinessObjectsと各種アプリケーション
3-1 アプリケーションに期待される役割
3-2 アプリケーションの種類と操作環境
3-3 SAP BI Launch PadとSAP BI Workspaceポータル
3-3-1 SAP BI Launch Padのスケジュール設定とカレンダ
3-3-2 SAP BI Launch Padの基本設定
3-3-3 SAP BI Workspace
3-4 SAP Explorerの基本操作
3-4-1 SAP Explorerへのアクセス
3-4-2 情報スペースの展開
3-4-3 ビューセットの保存と再利用
3-4-4 情報スペースの作成
3-5 SAP Web Intelligenceの基本操作
3-5-1 レポート作成の基本操作
3-5-2 SAP Web Intelligenceへのアクセス
3-5-3 検索機能とクエリパネル
3-5-4 レポーティング機能とツールバー
3-5-5 頻繁に利用されるレポーティング機能
3-5-6 レポートの構成要素と改ページ制御
3-5-7 ローカル変数と式、関数
3-5-8 ドリルダウンとOLAP分析
3-6 SAP Dashboard Designの基本操作
3-6-1 SAP Dashboard Designへのアクセス
3-6-2 ダッシュボードの作成方針
3-6-3 データ接続とインターフェイス
3-6-4 SAP Dashboard Designのコンポーネント一覧
3-6-5 SAP BusinessObjectsサーバとの連携
3-6-6 クライアントのライセンス管理
3-7 SAP Crystal Reportsの基本操作
3-7-1 SAP Crystal Reportsへのアクセス
3-7-2 レポートのデザイン方針
3-7-3 データソースへのインターフェイス
3-7-4 SAP Crystal Reportsのレポートデザイン
3-7-5 クライアントのライセンス管理
3-8 SAP Live Officeの基本操作
3-8-1 SAP Live Officeへのアクセス
3-8-2 SAP Crystal ReportsとSAP Web Intelligenceを使用するSAP Live Office
3-8-3 ユニバースクエリを使用するSAP Live Office
3-9 SAP Analysis for Officeの基本操作
3-9-1 SAP Analysis for Excel/Power Pointへのアクセス
3-9-2 過去の実行結果(分析ビュー)へのアクセス
3-9-3 新規分析ビューの作成
3-9-4 分析ビューの保存方法
3-10 SAP Lumiraの基本操作
3-10-1 SAP Lumiraへのアクセス
3-10-2 データセットへの接続
3-10-3 データセットの追加
3-10-4 データの加工と整形
3-10-5 エクスプローラとビジュアライゼーション
3-10-6 ストーリーボードの作成
3-10-7 分析結果の共有
3-10-8 SAP Lumira Cloud
3-11 SAP Predictive Analysis:予測と分析
3-11-1 SAP Predictive Analysisへのアクセス
3-11-2 データセットへの接続
3-11-3 分析の設計と実行
3-11-4 分析モデルの保存とエクスポート
3-11-5 分析結果の共有
3-12 OpenDocumentアプリケーション
第4章 ユニバース、各種データベースへの接続
4-1 ユニバースの概要
4-2 SAP Information Design Toolによるユニバースの作成
4-2-1 データベース接続
4-2-2 データファンデーションの作成
4-2-3 ビジネスレイヤの作成
4-2-4 整合性の確認とエクスポート
4-3 SAP Universe Design Toolによるユニバースの作成
4-3-1 データベース接続
4-3-2 構造ウィンドウの定義
4-3-3 オブジェクトウィンドウの定義
4-3-4 整合性の確認とエクスポート
4-4 データモデルに発生するループの回避
4-4-1 コンテキストによるループの回避
4-4-2 エイリアスによるループの回避
4-5 UNXとUNV、2種類のユニバースの使い分けとUNXへの変換
4-6 ユニバース運用上の注意事項
4-7 各種データベースとユニバース接続
4-7-1 各種データベース接続先の調べ方
4-7-2 その他のデータベースとの接続
4-8 追加セキュリティによるユニバースのパーソナライズ
4-8-1 セキュリティプロファイル
4-8-2 オブジェクトレベルセキュリティ
第5章 SAP BusinessObjects Mobile
5-1 SAP BusinessObjects Mobileの仕組み
5-2 サポートされるアプリケーション
5-3 サポートされるモバイルクライアント
5-4 モバイルクライアントのセットアップ
5-4-1 iPhone/iPad用クライアントのセットアップ
5-4-2 Android用クライアントのセットアップ
5-5 SAP BusinessObjects Mobileの画面操作
第6章 SAP HANA環境でのSAP BusinessObjects活用シナリオ
6-1 インメモリデータベースSAP HANA概要
6-2 SAP HANAのエディションと管理ツール
6-2-1 SAP HANAのエディション
6-2-2 SAP HANA Studio
6-3 SAP HANA Studioとモデリング
6-3-1 SAP HANAクライアントツールのセットアップ
6-3-2 データロードの方法
6-3-3 高速検索を実現する3種類のビュー
6-3-4 アトリビュートビューの作成
6-3-5 アナリティックビューの作成
6-3-6 カルキュレーションビューの作成
6-4 SAP HANAデータベースへの接続
6-4-1 ユニバースによるHANAデータベース接続
6-4-2 SAP ExplorerによるHANAデータベース接続
6-4-3 SAP LumiraからのHANA データベース接続
6-4-4 SAP Analysis for OfficeからのHANAデータベース接続
6-5 SAP HANAとSAP HANA Studioに関する情報源
第7章 サーバアーキテクチャとセントラル管理コンソール
7-1 SAP BusinessObjectsのアーキテクチャ
7-2 管理コンソールの基本的な操作方法
7-2-1 SAP BusinessObjectsサーバの起動と停止
7-2-2 セントラル設定マネージャ
7-2-3 システム設定ウィザード
7-3 SAP BusinessObjectsのサーバコンポーネント
7-4 ライセンスキーの設定
7-5 ユーザとグループの管理とシングルサインオン
7-5-1 アクセスレベルの設定
7-5-2 同時接続ユーザと登録ユーザ
7-5-3 サードパーティ製品とのシングルサインオン
7-6 レポートオブジェクトの管理
7-6-1 レポートオブジェクトの操作
7-6-2 オブジェクトへのアクセス権の設定
7-6-3 オブジェクト削除時の注意点と依存関係
7-6-4 依存関係チェック
7-6-5 オブジェクトの格納場所とファイルリポジトリサーバ
7-7 アプリケーションの管理
7-8 インスタンスとスケジュールの管理
7-8-1 スケジュールジョブとインスタンス
7-8-2 カレンダの管理
7-9 ユニバースの管理と接続の管理
7-9-1 ユニバースへのアクセス権の設定
7-9-2 オブジェクトレベルセキュリティの設定(ユニバースセキュリティ)
7-10 ユーザ監査情報
7-10-1 監査データベースへアクセスするサンプルレポート
7-11 マルチテナントの管理と実装
7-11-1 CMCタブ設定
第8章 High Availability構成とファイアウォール設定の考慮点
8-1 ビジネスオブジェクツリポジトリの識別子「クラスタ」
8-2 クラスタリング構成の概要
8-3 機能別クラスタの構成例
8-4 機能別サーバの構築・インストール方法
8-5 サーバの垂直クラスタと水平クラスタ
8-6 垂直クラスタのサーバ追加
8-7 レプリケーションとフェデレーションによる複製
8-8 ファイアウォールを越えるための実装
8-8-1 BusinessObjectsサーバに必要な事前設定
8-8-2 BusinessObjectsサーバが使用するポートの一覧
第9章 バックアップと運用、マイグレーション
9-1 ビジネスオブジェクツリポジトリとファイルリポジトリサーバ
9-2 環境移行とプロモーションマネジメント
9-2-1 リポジトリ環境のエクスポート
9-2-2 リポジトリ環境のインポート
9-3 アップグレードマネジメントツール
9-4 ライフサイクル管理の注意点
第10章 SAP BusinessObjectsの活用事例
10-1 富士通BIクラウド─マルチテナントBIサービス
10-2 メッカル医療材料分析サービス─医材の調達支援ASP
10-3 NEC EXPLANNER─ERPにバンドルされた分析オプション
10-4 AWS─登録だけで始められるSAP BusinessObjects
10-5 SAP Afaria─アプリケーションソフトウェアのバンドル例
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