ネット時代では、商業活動と各種の共有活動が並置・相補関係にあるハイブリッド経済/文化こそが主流となるため、それを発展させる制度改革を主張する。
ハイブリット文化/経済を可能にするためには、著作権法の改正が必要だ。だが、現在の制度は著作権が強すぎ、所有者がはっきりしない場合も多く、さらに死ぬほどややこしい。
だから、著作権を抑えるべき。それは、『コモンズ』で論じたように、一部の技術革新を殺すからだけではない。それは、『Free Culture』で述べたように、ある種の創造性をつぶすからだけでもない。それは、『Code』で述べたように、憲法で保障された自由を減らしてしまうからでもない。
それは、子どもたちの世代をつぶしてしまうからだ。
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onaka さん
2010-07-17
処女作「CODE」に興奮して、もう8年になるか。今回の「REMIX」は、これまでの著者の活動の集大成で特に目新しさはない。商業経済と共有経済は共存でき、この交差領域に大きなイノベーションの可能性がある。すでにネット中心に事例は多いが、現行の著作権法はこれを適切に下支えするため修正すべし。アマチュア創作を規制しない、コピー合法(コピー自体を規制の対象としない)は、ネットでの共有経済を阻害しないためには不可避だし、著作権登録制は一考の価値あり。
roughfractus02 さん
2018-06-03
法は規制より社会的利益のために用いるべきだと法学者の著者は考えるようだ。本書のテーマはサイバー空間での共有ファイルの現実世界での著作権強化に関する法の態度にある。この態度は消費するために作られるRO(read only)文化に発し既成の商業経済に浸透しているが、そこから見れば盗作と解釈される共有ファイルの出現は、サイバー空間でのRW(read/write)文化から芽生えた共有経済の存在を示すと著者は解する。他の財産権と異なり、合意形成から成る著作権は規範の規制であり、共有は人々の合意で合法化できるという。
shiorist さん
2010-04-11
著作権ってどんどん薄まってる感覚がある。創作はもうさんざんやりつくされた感じ。共有経済という利他的営為によって進歩できるってゆー発想って、権威づけや専門化と対極で面白い。