量子コンピュータはこれまでのコンピュータでは解くことができなかった問題を解くことができる可能性を秘めており、実用化に向けて期待が高まっています。
一方で、量子コンピュータが計算する仕組みは、これまでのコンピュータとは大きく異なり、その理解には量子力学の基本的な考え方が不可欠なため一般の人には敷居が高いと考えられていました。 また、ニュースなどでは量子コンピュータの正しい姿が伝えられていない部分もあります。
本書では、量子コンピュータが注目された経緯から説明し、量子コンピュータを理解する基礎となる量子ビット、量子ゲート、量子回路、量子アルゴリズムなどを、イラストを使用しながらわかりやすく解説をしていきます。また、各方式の量子コンピュータの仕組みを解説し、情報に流されないしっかりとした知識が身に付く構成になっています。量子コンピュータの仕組みがわからず開発のイメージがわかない方や、最先端の技術を一早く追いかけていきたい方、これから量子コンピュータの勉強をはじめようとしている方にオススメの1冊です。
【本書のポイント】
・量子コンピュータによる計算の仕組み、利点、扱う方法などがわかる
・ニュースの情報に流されないための知識が身に付く
・図解を多数交えているため、初心者にもわかりやすい
「量子ビット」を使うと、なぜ「超並列計算」ができる? 莫大な計算結果の重ね合わせ状態から、答えを1つに確定できるのはなぜ? まったく新しいしくみによって、現在のスーパーコンピュータをはるかに凌ぐ力を発揮する量子コンピュータ。研究の最先端にいる著者が従来のコンピュータの仕組みと対比させながらその基礎と実現にむけた試みを平易に解説。
第1章 量子コンピュータ入門
1.1 量子コンピュータって何?
1.2 量子コンピュータの基本
1.3 量子コンピュータの未来像
第2章 量子コンピュータへの期待
2.1 古典コンピュータが苦手な問題とは?
2.2 量子コンピュータが活躍する問題とは?
2.3 注目の背景
第3章 量子ビット
3.1 古典ビットと量子ビット
3.2 量子力学と量子ビット
3.3 量子ビットの表し方
第4章 量子ゲート入門
4.1 量子ゲートとは?
4.2 量子ゲートの働き
4.3 量子ゲートの組み合わせ
第5章 量子回路入門
5.1 量子テレポーテーション
5.2 高速計算の仕組み
第6章 量子アルゴリズム入門
6.1 量子アルゴリズムの現状
6.2 グローバーのアルゴリズム
6.3 ショアのアルゴリズム
6.4 量子古典ハイブリッドアルゴリズム
6.5 量子コンピュータを取り巻くシステム
第7章 量子アニーリング
7.1 イジングモデル
7.2 組合せ最適化問題と量子アニーリング
7.3 シミュレーテッドアニーリング
7.4 量子アニーリング
第8章 量子ビットの作り方
8.1 量子コンピュータの性能指標
8.2 量子ビットの実現方式
8.3 超伝導回路
8.4 トラップイオン/冷却原子
8.5 半導体量子ドット
8.6 ダイヤモンドNVセンター
8.7 光を用いた量子ビット
8.8 トポロジカル超伝導体
会員特典はこちら
内容についてのお問い合わせは、正誤表、追加情報をご確認後に、お送りいただくようお願いいたします。
正誤表、追加情報に掲載されていない書籍内容へのお問い合わせや
その他書籍に関するお問い合わせは、書籍のお問い合わせフォームからお送りください。
本書の書影(表紙画像)をご利用になりたい場合は書影許諾申請フォームから申請をお願いいたします。
書影(表紙画像)以外のご利用については、こちらからお問い合わせください。
刷数は奥付(書籍の最終ページ)に記載されています。
書籍の種類:
書籍の刷数:
本書に誤りまたは不十分な記述がありました。下記のとおり訂正し、お詫び申し上げます。
対象の書籍は正誤表がありません。
発生刷 | ページ数 | 書籍改訂刷 | 電子書籍訂正 | 内容 | 登録日 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1刷 | 041 脚注 |
未 | 未 |
|
2021.05.31 | ||||||
1刷 | 053 図3.20 キャプション |
2刷 | 済 |
|
2019.08.21 | ||||||
1刷 | 054 図3.21 キャプション |
2刷 | 済 |
|
2019.08.21 | ||||||
1刷 | 058 図3.26 図中タイトル |
2刷 | 済 |
|
2019.08.21 | ||||||
1刷 | 059 図3.27 図中タイトル |
2刷 | 済 |
|
2019.08.21 | ||||||
1刷 | 070 図4.5 Xゲート 「|0>と|1>の波を反転する」の右側 |
2刷 | 済 |
|
2019.12.04 | ||||||
1刷 | 075 上から7行目 |
2刷 | 済 |
|
2019.12.02 | ||||||
1刷 | 078 本文上から7行目 |
2刷 | 済 |
|
2019.11.26 | ||||||
1刷 | 158 下から4行目 |
2刷 | 済 |
|
2019.08.21 | ||||||
1刷 | 173 下から7行目 |
2刷 | 済 |
|
2019.08.21 | ||||||
1刷 | 75 図4.10測定の000~111の波の形 |
2刷 | 済 |
|
2020.03.16 |
ヘッジホッグ@Wheezers and Dodgers さん
2021-01-02
黎明期を迎えつつある量子コンピュータについて勉強。量子力学をベースに超高速計算を可能にする技術。古典コンピュータが電圧のオンオフで二進数を表現しているのに対し、量子コンピュータではスピンの方向で表現する。量子状態を作ることが難しく、超電導、光など色々な方法が検討されている段階。現在のコンピュータを全て置き換えるのではなく、組合せ・最適化など特定分野で活用が期待される。
アルカリオン さん
2022-02-10
電子図書館で借りたが、巻末に記載されたISBNが間違っている。(読メに登録しようとしたら「該当なし」になってしまった。amazonで確認すると、やはり間違っていた。) そんなことがあるのか・・・▼まさか、これが量子ゆらぎというやつか?
しんすけ さん
2019-11-10
時間を無駄に使ってしまった。いったい誰を対象にして書かれているのだろうか。 この本で量子コンピュータのアウトラインが把握できる人が居るとは思えない。 前提があいまいな状態で量子ビットの悦明が行われ、XゲートやHゲートなどが突然登場してその動作が語られる。 アウトラインを与えるだけなら、XゲートやHゲートなどがあるというだけで十分だったのでないだろうか。 XゲートやHゲートなどを多少でもかじってもうもらうのが主旨なら、複素空間や確率空間の説明をしたほうがもっと実りがあったのではないだろうか。