崔 真淑 著
・「今日から役立つポイント」を項目ごとに記載
経済学を初めて学ぶ、一般のビジネスパーソンが
知識を役立てることができる場面が
項目ごとにわかります。
・身近な例と図解入り
身近な例や図解とともに一通りの
経済の基礎知識を解説するため、
初学者でもイメージしやすく、理解しやすい!
・デジタル時代の経済の変化についても解説
さらにデジタル時代の経済の変化についても解説しているので、
経済学の新しい考え方がわかります。
■解説内容(一部抜粋)
・その商品の需要は何で決まる? ~代替財と補完財~
・一杯目のビールは、なぜおいしいのか? ~限界効用~
・少子高齢化でどうなる、社会保障? ~再分配~
・株で儲けるためには? ~効率的市場仮説~
・なぜGAFAは経済学者を大量に採用しているのか ~データ分析の欠点~
■目次
序章 経済をめぐる21世紀の変化
第1章 そもそも経済学って何?
第2章 家計や企業を考える「ミクロ経済学」
第3章 国全体を考える「マクロ経済学」
第4章 道具としての「計量経済学」
第5章 お金の流れがわかる「ファイナンス理論」
第6章 人工知能と経済の未来
第7章 経済学で押さえておきたい人物
本書は、経済学を学んだことのないビジネスパーソンや学生にもわかりやすい経済学の入門書です。人工知能、SNS、仮想通貨という新しい通貨の概念、働き方など、近年の経済を取り巻く状況の変化を踏まえた新しい経済学が身につきます。身近な例と図版が豊富なので誰にでもイメージしやすく、すっと頭に入ってきます。
ひょっとすると「私には経済学は必要ないのでは……?」と思っている若手も多いかもしれません。しかし経済学には、ビジネスはもちろん、プライベートでも役立つ理論がたくさんあります。本書では各節の最初に「今日から役立つポイント」を紹介しています。必要だと感じた節からぜひ読んでみてください。
「1杯目のビールが美味しい理由」「テストの平均点」「値下げして儲かる商品」など、若手にもイメージしやすい身近な例が豊富です。すべての節は図解つきなので理解しやすくなっています。
経済学で押さえておくべき人物を厳選しました。経済学の新たな分野を切り開いたり、これまでの理論に一石を投じたりした人物を紹介しています。
各章末の演習問題を解けば、そこまでで学んだ知識を生かして考えを深めることができます。解答例もついているので、参考にしましょう。
※紙の書籍と電子書籍でレイアウトが異なります。
序章 経済をめぐる21世紀の変化
0-1 グローバル化で私たちは豊かになったのか?[世界の格差の現状]
0-2 地方と都市の格差神話の真実[地域間格差]
0-3 経営陣が危ない会社の見分け方[企業不祥事]
0-4 AIブームでデータがお金に変わる!?[信用スコアリング]
0-5 巨大デジタル企業が躍進する理由[ネットワーク外部性]
0-6 人生100年時代を生き抜くために[リカレント教育]
演習問題
1章 そもそも経済学って何?
1-1 経済学はお金のための学問だと思っていませんか?[経済学の全体像]
1-2 経済ニュースをすらすら読む方法[「事象」と「文法」]
1-3 悩むのは、資源に限りがあるから[トレードオフ(問題)]
1-4 最大の利益はいくらになる?[機会費用]
1-5 その商品の需要は何で決まる?[代替財と補完財]
1-6 マクロとミクロという2つの分野に分けて考える[マクロ経済学とミクロ経済学]
1-7 経済学の世界を広げたココロの分析[行動経済学]
演習問題
2章 家計や企業を考える「ミクロ経済学」
2-1 ミクロ経済学とは?[ミクロ経済学の全体像]
2-2 なぜその選択をしたのか?[インセンティブ]
2-3 商品の価格を決めるルール[需要と供給]
2-4 需要は何で決まる?[需要の法則]
2-5 値下げして儲かる商品・儲からない商品の違いは?[需要(供給)の価格弾力性]
2-6 1杯目のビールは、なぜおいしいのか?[限界効用]
2-7 あなたの選択は見られている!?[ゲーム理論]
2-8 「高いモノ=よいモノ」と感じる理由[情報の非対称性]
2-9 なぜ企業不祥事が起きるのか?[モラルハザード]
2-10 情報をもたない人が狙われる理由[逆選択]
2-11 自分の価値を信じてもらうために[シグナリング]
2-12 問題のある経営者を監視するために[コーポレート・ガバナンス]
演習問題
3章 国全体を考える「マクロ経済学」
3-1 個人の合理的な判断が経済成長の邪魔をする!?[合成の誤謬]
3-2 政府と中央銀行の役割を理解する[財政政策と金融政策]
3-3 景気が良い、悪いってどういうこと?[GDP]
3-4 少子高齢化でどうなる、社会保障?[再分配]
3-5 なぜ、物価は上がるべきなのか?[インフレーションとデフレーション]
3-6 失業率が低い理由とは?[失業の種類]
3-7 保護貿易主義VS自由貿易主義[比較優位]
3-8 単一通貨には欠陥がある?[トリレンマ]
3-9 資本主義は社会主義に勝るのか?[市場の論理]
演習問題
4章 道具としての「計量経済学」
4-1 経済学のデータ分析はどのように行う?[実証研究]
4-2 広告をうのみにしていませんか?[代理変数]
4-3 平均点は万能なの?[平均・分布・分散]
4-4 ビジネスの現場で使われる分析方法[OLS]
演習問題
5章 お金の流れがわかる「ファイナンス理論」
5-1 会計とファイナンスの違いとは?[ファイナンス理論]
5-2 100万円を預けたら5年後いくらになる?[単利と複利]
5-3 現在と3年後の100万円の価値は違う?[現在価値と将来価値]
5-4 そもそも国債って何?[徴税権]
5-5 国債は景気が悪いとなぜ買われるのか?[景気のバロメーター]
5-6 そもそも株式って何?[株主の権利]
5-7 株で儲けるためには?[効率的市場仮説]
5-8 為替が一番難しい[金利平価説]
5-9 暗号資産(仮想通貨)はお金なの?[ブロックチェーン]
5-10 新しい資金調達の手段[ICO]
5-11 コインチェック事件の反省[仮想通貨取引所と証券取引所]
演習問題
6章 人工知能と経済の未来
6-1 なぜGAFAは経済学者を大量に採用しているのか?[データ分析の欠点]
6-2 そもそもAIとは何か?[ダートマス会議]
6-3 まずは機械学習の意味から[第3次AIブーム]
6-4 もう経済指標はいらない?[AIの指数化]
6-5 AIに使われる人、AIを使う人[技術革新と雇用]
演習問題
7章 経済学で押さえておきたい人物
7-1 マクロ経済学に一石を投じたロバート・ルーカス[「ルーカス批判」]
7-2 自由主義経済を提唱したミルトン・フリードマン[『資本主義と自由』]
7-3 行動経済学の礎を築いたモーリス・アレ[「アレのパラドックス」]
7-4 企業の本質を追求したロナルド・コース[「企業の境界問題」]
7-5 ファイナンス理論の常識を変えたフランコ・モディリアーニ[「MM理論」]
7-6 資本主義の矛盾を指摘したカール・マルクス[『共産党宣言』『資本論』]
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fuka さん
2021-06-19
日常へ汎用できる、経済学のさわりを学べました。タイトル通りかなり軽めの入門書として良いと思います。用語の説明をかなり噛み砕いてる部分があり、ちょっともやっとしました。他の本を読んで掘り下げていきたいと思います。
Hiroshi Shimizu さん
2020-02-04
全般に、論理の道筋が明確でない箇所があり、説明自体もあっさりしすぎだと感じた。 例えば「このように、コストをかけてシグナルを出すことは、情報を開示する側にもメリットなのです」の一文。何がどうメリットなのか? ただ、気付きもあった。「経済学はお金だけでなく、全ての「有限なモノ」を効率的に分配するための手法を考える学問です」。経済学とはお金の学問ではないということ。 あと、「よく聞く機械学習とディープラーニングは同列ではありません。機械学習は、人工知能関連技術の一種です」など、正確さに感心する箇所もあった。
sho watabe さん
2019-12-21
社会人大学院で経済学の理論を知り、それを軸にすることで情報過多に振り回されることが減ったと著書である崔真淑さんは語る。 構成としては、始めに現在に関すること、そのあとに経済学の基礎知識、最後に経済学の偉人紹介となっている。 勉強になったのは経済学の全体像。 経済学はお金だけではなく、すべての「有限なモノ」を効率的に分配するための手法を考える学問なのだそうだ。 よって、住まい、健康、恋愛・結婚、働き方、食事といったジャンルも対象とのこと。 これだけで経済学を学ぶ意義がわかる。