荻島 浩司 著
日本発、クラウドベンチャーの雄「チームスピリット」創業者がSaas/サブスクリプションが急成長する仕組みを徹底解説!
デジタルトランスフォーメーション(DX)の波が押し寄せ、
新しいテクノロジー、ビジネスモデルによるサービス化の流れがすべての産業を変革しようとしています。
本書は、こうしたDXの時代を牽引するビジネス
SaaS/サブスクリプションを解説するとともに
DXの時代に必要な、新しいビジネスを生み出すための
新しい働き方、生産性や創造性についての
考え方を紹介します。
SaaS/サブスクリプションを導入し、企業を変革しようとする方、新しいビジネスモデルで、自社を大きく飛躍させようという方におすすめします。
◎本書の内容
DXは新しい技術、サービス化、新しいビジネスモデルでできている
なぜすべての企業が存続をかけてDXに取り組む必要があるのか
デジタイズ→DXには大きな谷がありスタートアップのような大きな飛躍が必要
IT業界のDX=「SaaS/サブスクリプションのビジネスモデル」
SaaS/サブスクリプションが「すごい成長」をする仕組み
これからの生産性、創造性を開拓するための思考法と方程式
本書は以下の四部から構成されています。
第一部:DXについて、DXの要諦となる三つの要素の視点から紹介するとともに、SaaS/サブスクリプションというビジネスモデルとの関係を考えます。
第二部:SaaS/サブスクリプションがなぜ急成長するのかについて、三つの公式を使い、ビジネスモデルの経済的な側面から説明します。会計上はつかまえにくい「隠れた価値」やLTVという見えない資産からサブスクリプションを解説します。
第三部:SaaS/サブスクリプションのプロダクトの作り方と、私たちがさらに創造性を高めるためにはどうするべきかについて解説します。DXがもたらす働き方の変化と次の時代の生産性と創造性について考察します。
第四部:SaaS/サブスクリプションのビジネスモデルにどのようにトランスフォームしたのか、どのように成長させたのか、チームスピリットの事例を紹介します。今後、新しい事業を企画される方に、日本のスタートアップ企業の経験を通じて、なるべく実践的な方法論をお伝えします。
■第1部 デジタルトランスフォーメーション(DX)への構想
第1章 DXとサービス化
実店舗をデジタル化するAmazon GO
サービス化するビジネス
IT産業が提供する価値の変化=「SaaS」
■第2部 SaaS/サブスクリプションの価値
第2章 SaaS/サブスクリプションとは何か
SaaS/サブスクリプションが「すごい成長」をする仕組み
SaaS/サブスクリプションの三つの公式
高く仕入れて安く売れ
カスタマーサクセスのための「アジャイル開発」
課金方式としてのサブスクリプションは成長エンジン
はじめ投資家の理解は得られなかった
サブスクリプションと五つの勘定科目
「売上」が小さく見えるサブスクリプションの罠
2年目は売上の三角が四角になる
新規売上にフォーカスすれば全体が伸びる
サブスクリプションは先行優位のビジネスモデル
経営管理の難しさと参入障壁
サブスクリプションの「隠れた価値」
LTVこそが見えない資産であり、成長の源泉
解約率マイナスが理想の姿
セールスフォース・ドットコムの戦略からのヒント
第3章 SaaS/サブスクリプションの事業開発
TeamSpiritを、どうやって創造したのか
ERPのフロントウェアとしてのポジショニング
SoR、SoEの時代
クラウドERPとのポジショニングの違い
《コラム》経産省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」
■第3部 DX時代の働き方・生産性・創造性
第4章 なぜ「働き方改革」のためにDXが必要なのか
働き方改革を阻む4つのジレンマを解消するために
勤怠管理のジレンマ
経費精算のジレンマ
原価管理のジレンマ
決裁権限のジレンマ
内部統制に関わるジレンマを解決する
第5章 DX時代の生産性の方程式
日本の生産性が低いという現実
労働時間を直接時間と間接時間で考える
創造性のネック=間接業務を圧縮せよ
働き手の工数を削減する思想でシステム化する
創造的な仕事にするための3段階。手作業、仕組み化、パラダイム・チェンジ
成果主義と長時間労働の弊害
ビジネスモデルの改善はなぜ難しいのか
第6章 創造性とビジネスモデル
斧を研ぐ時間を創れ
上流に遡り仕事を再定義する
思考原則1:既存のカテゴリーを壊す
思考原則2:クワドラント(4象限)で考える
思考原則3:高い目標を掲げギャップを埋める
目的実現ツールとしてのTeamSpirit
めざす姿を明確に記述して、タスクに落とし込む
業務効率化から、さらにその先をめざして
SaaSだからこそ、考えなければいけないこと
■第4部 チームスピリットの軌跡
第7章 すべては起業後の出会いから学んだ──チームスピリットのストーリー
「やらされること」に反発していた
将来が見えずに選んだデザインの道
デザインの才能がないことに気づいた社会人1年目
誰もやっていないことを「やるしかなかった」
プログラマーとしても挫折。でもわずかに見えた光明
セミナーを成功させるために100万円の投資
パソコン通信をきっかけに起業への決意を固める
「やってはいけない」をやってしまった最初の起業
自分がやりたいことをやろうと一人で再起
プロデューサーとして、東芝のプロジェクトを担当
銀行のリスク量算出システムを開発
クラウドサービスとの衝撃的な出会い
セールスフォース・ドットコムからの想定外のオファー
「TeamSpirit」の前身となる「アッと@勤務」
勤怠管理と経費精算を一つのシステムに
働き方の見直しで受託をストップ
投資家探し
日本企業からの厳しい要件に対応して品質アップ
上場へ
内容についてのお問い合わせは、正誤表、追加情報をご確認後に、お送りいただくようお願いいたします。
正誤表、追加情報に掲載されていない書籍内容へのお問い合わせや
その他書籍に関するお問い合わせは、書籍のお問い合わせフォームからお送りください。
本書の書影(表紙画像)をご利用になりたい場合は書影許諾申請フォームから申請をお願いいたします。
書影(表紙画像)以外のご利用については、こちらからお問い合わせください。
スプリント さん
2021-04-29
サブスクビジネスも分野によってはすでにレッドオーシャンに染まりつつありますね。 気がつけば月額の利用料が高額になっている人も多そうです。
ctakekun さん
2020-06-24
新しいアイデアを生み出すためには、アイデアの種を突き詰めて考える時間が必要。
ぶうやそ さん
2020-03-18
勤怠管理システムのクラウドサービス、チームスピリット創業者の著書。サブスクビジネス黎明期からこのビジネスモデルの可能性を予感し、受託開発を断ってリソースを集中させたのは見事。サブスクのメリットは「ユーザと継続的に繋がれることにより適切なフィードバックを得られプロダクトの改善ができる事」と「将来の売上が見える事によるリスク低減」にある。売上の見込みがあるという事は投資に掛けられる予算を正確に算出できるという事で、売り切りビジネスではできない芸当である。本書後半にある著者の起業ストーリーも大変興味深い。