Zuzana Sochova 著
大友 聡之 翻訳
川口 恭伸 翻訳
細澤 あゆみ 翻訳
松元 健 翻訳
山田 悦朗 翻訳
梶原 成親 翻訳
秋元 利春 翻訳
稲野 和秀 翻訳
中村 知成 翻訳
本書は、「スクラムチームの母」と呼ばれ、著名なスクラムトレーナーでもある著者が、
その経験則――スクラムマスターは何をすればよいのか――をまとめた、
Addison-Wesley Signature Series(Cohn)『The Great ScrumMaster: #ScrumMasterWay』
の日本語版です。
スクラムには、3つの役割があります。
プロダクトオーナー、開発チーム、スクラムマスターです。
プロダクトオーナーは、プロダクトの責任者であり、
開発チームは、プロダクトを開発します。
一方で、スクラムマスターは「サーバントリーダーであり、
促進と支援に責任を持つ」とあります(スクラムガイドより)。
これを読んで、何をすべきか理解できますか?
そう、スクラムマスターは、縁の下の力持ちであるがゆえに、
何をし、どのような姿勢でいればよいのか、理解が難しいロールなのです。
著者のZuzana Sochova氏も、本書の中で
「スクラムのロールの中で一番誤解されやすい」と述べています。
たとえば、突然、あなたはスクラムマスターを命じられたとします。
明日から、スクラムマスターとして、チームを支援していかなければなりません。
●何から始めたらよいでしょうか?
●スクラムマスターとして、どのようなスキルが必要でしょうか?
●これから起こる困難に、どのように立ち向かっていけばよいでしょうか?
●もっとチームが機能するにはどんな働きかけをしたらよいでしょうか?
本書は、これらの疑問に真っ直ぐに答えてくれます。
開発者としてスクラムチームに参加した当初は、
まったくスクラムが好きになれなかったという著者。
そして、その後スクラムの良さに気づき、
その「スクラムチームの母」となっていく経験を通じ、
「スクラムマスターというロールについてもっとよい説明が必要だ」と、
彼女自身が #ScrumMasterWay というコンセプトで始めた活動がもとになったこの本。
スクラムマスターだけでなく、アジャイルコーチや、
組織改革を担うリーダーにもぜひ読んでいただきたい一冊です。
組織改革に立ち向かうあなたに、知恵と勇気を与えてくれることでしょう。
序文 ― リンダ・ライジング
日本語版に寄せて ― 永瀬美穂、ロッシェル・カップ
CHAPTER 1 スクラムマスターの役割と責務
自己組織化したチーム
エクササイズ:自己組織化したチーム
スクラムマスターの目標
スクラムマスターの責務
役割を兼務するときの落とし穴
CHAPTER 2 心理状態モデル
ティーチングとメンタリング
障害物の除去
ファシリテーション
コーチング
例 アジャイルを始める
例 障害物
例 立ち往生
例 責任
エクササイズ 現在の心理状態
このパズルに欠けているピース
エクササイズ 未来の心理状態
CHAPTER 3 #スクラムマスター道
エクササイズ #スクラムマスター道
レベル1 ― 私のチーム
レベル2 ― 関係性
レベル3 ― システム全体
スクラムマスターのグループ
1つのシステムとしての組織
クネビンフレームワーク
CHAPTER 4 メタスキルとコンピタンス
メタスキル
コンピタンス
コアコンピタンス
CHAPTER 5 チームを構築する
タックマンの集団発達モデル
チームの5つの機能不全
チームの毒
責任に目を向ける
部族としての組織
正しいリーダーシップのスタイルを選ぼう
分散化のテクニックを使う
CHAPTER 6 変化を実装する
変化を求めて
行動を変える
変化を成功させるための8つのステップ
CHAPTER 7 スクラムマスターの道具箱
守破離をマスターする
システムルール
ポジティブさ
ファシリテーション
コーチング
根本原因分析
インパクトマッピング
大規模スクラム
カンバンから見たスクラムのチェックリスト
XPプラクティスのチェックリスト
プロダクトオーナーのチェックリスト
CHAPTER 8 私は信じています
偉大なスクラムマスター
アジャイルやスクラムが自分たちに合っているのかどうかわからない?
組織をアジャイルに変えたい?
良いプロダクトバックログの作り方がわからない?
偉大なスクラムマスターになりたい?
チームを改善する方法を探している?
対立を解決したい?
偉大なプロダクトオーナーになりたい?
モダンなアジャイル組織になりたい?
あなたの組織を次のレベルに引き上げたい?
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発生刷 | ページ数 | 書籍改訂刷 | 電子書籍訂正 | 内容 | 登録日 | ||||
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1刷 | vi 「日本語版に寄せて」執筆者名の下(Twitterアカウント) |
2刷 | 済 |
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2020.09.15 |
juve534 さん
2021-05-22
「スクラムマスターはなぜ必要なのか」から始まり、スクラムマスターに必要なスキルやメンタルモデル、振る舞いが解説されていた。今の自分のレベルでは一度理解するのは難しいが、身に染み込ませることで大きな力になりそうと感じた。
kuwa1 さん
2021-09-22
メソッドよりマインド寄りの本かな。アジャイルな組織は開発側だけじゃないんだなーという。
ataka さん
2021-03-25
「偉大なスクラムマスターを目標とする皆さんに、知るべきこと、試みるべきこと、調べるべきこと、などを提案するガイドブック」(訳者のあとがき) スクラムマスターの仕事に終わりはなく、チームを変化させ組織に変化の風を送ることが重要、と説きます。思えばスクラムをやるといいつつ、組織もチームも変えようとせずに、スクラムのツールだけを導入しているだけのスクラムマスターのなんと多いことでしょう。まずはスクラムマスターのマインドセットを整えましょう。という本です。ハウツーの話はあまり出てきません。