矢吹 知之 著
【この本を読んで身につくこと】
・認知症になった家族との「信頼関係」を維持する/取り戻すための考え方・かかわり方
・被害妄想や介護拒否など「困った行動」が減る! 本人の気持ちや価値観に合わせた接し方
・介護する自分の心と体を守るために必要な認知症との向き合い方と周囲への頼り方
「何度も同じことを聞かれて疲れてしまった」
「せっかくご飯を用意したのに食べてくれない」
「あなたが財布を盗んだんでしょ!と言われて悩んでいる」
このような「困った行動」は、記憶障害などの認知症による影響に加えて、
本人が感じている不安、不信感などの感情が原因になって引き起こされます。
例えば、なかなかご飯を食べてくれないとき、
記憶障害の影響でほんのちょっと前に食事をしたと思い込んでいれば、
「早く食べてよ」と伝えても、納得しないばかりか不信感が増すばかりです。
また、感覚障害の影響でご飯の色や形が正しく認識できなければ、
美味しそうに見えず、食べないということもあります。
箸の使い方がわからなくなってしまった場合は、それを身近な家族に指摘されて
自尊心が傷つくことが怖くて、食事を嫌がっているのかもしれません。
このように、一見して同じ「食事拒否」という現象でも、
その原因も、そのとき感じている気持ちも一人ひとり異なっています。
そのため、認知症の人への接し方には、「食事拒否には〇〇という対応すればよい」
といった、万人に通じる答えは存在しないのです。
この本では、「困った行動」を場面ごとに紹介し、
その背景にある様々な原因をひも解きながら、一人ひとりの感情を理解して、
その人に本当に合った接し方を見つけるための方法を具体的に解説しています。
また、「認知症介護における家族支援」を専門とし、様々な家族を見てきた
著者だから伝えることができる「認知症介護の心得」や
「頼りになる相談先の見つけ方」などの実践的なノウハウも盛り込みました。
はじめて認知症介護をする方はもちろんのこと、
「本やインターネットに書いてある通りにやってみたけれど上手くいかなかった」
という人にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
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(翔泳社)
(1)困った行動が起こる理由を解説しています。
(2)困った行動が起きたときの家族の感情や考え方を紹介しています。/ (3)困った行動が起きたときの本人の気持ちの中で、よく見られるものを具体的に紹介しています。
(4)困った行動への対応ポイントを簡潔にまとめています。
(5)困った行動はさまざまなきっかけで起こります。それに気づくためのかかわり方のヒントを記載しています。
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