松村 大貴 著
Priceはマーケターなら誰でも知る「マーケティングの4P」の一つ。一方で、マーケターと名乗る多くの人がこれまであまり重視してこなかった要素でもあります。生活者の意識や行動が劇的に変化したこの1~2年の中でも、多くのマーケターたちはPlace、Product、Promotionの3つで環境変化に対応しようとする傾向が強く見られました。 しかし、筆者はこうした激動の時代において最もパフォーマンスを発揮するのは「プライシング」であると考えます。
本書では、プライシングを起点とするマーケティングのダイナミック化をテーマに、プライシング戦略の重要性や基礎知識、効果的なプライシングを実行するための方法を解説します。
【著者プロフィール】
松村 大貴(マツムラ ダイキ)
ハルモニア株式会社 CEO
ヤフーでUS企業との事業開発やブランディング、復興支援に携わった後、2015年にハルモニア株式会社を創業。インターネット広告の仕組みから着想を得てプライシング変革支援サービスを立ち上げ、企業へのコンサルティング、ビジョンメイキングを行っている。著書『新しい「価格」の教科書 値づけの基本からプライステックの最前線まで』(ダイヤモンド社、2021年)
はじめに
第1章 「価格」戦略で激動の時代を勝ち抜く “プライシング”は次世代マーケターの必修科目へ
世界に比べて“安い”日本。不足する「価格決定力」
これからの企業に最も必要なのは「価格決定力」
マーケティング4Pのなかで未成熟な「Price」分野
コロナ禍における「Price」の位置付け
なぜPriceのノウハウが普及していないのか?
コロナ禍によるマーケティング環境3つの変化
コロナ禍でパフォーマンスを発揮するPrice
Priceを通じて顧客と真のコミュニケーションを図る
第2章 「価格差別」を行うことで収益は拡大する。プライシングを行う際に知っておきたい2大原則と買い手の心理
そもそも「価格」とは何か
「Payable」と「Profitable」が重なるところで売買は成立する
価格=価値ではない。売り手が理解すべき2つの事実
「売上」を追うか、「利益」を追うか
「価格差別」を行うことで収益は拡大する
第3章 買い手の心理から逆算する“バリューベースプライシング”とは?
消費者心理は「価格重視」から「価値重視」へシフト
「バリューベースプライシング」から始めよう
適正価格は、買い手が教えてくれる
PSM分析の実例「この施設の入場料は、適切か?」
価値を決定する要素は複雑。「価格体系」から設計を
売る時期や時間によって価格を変動させるダイナミックプライシング
第4章 “消費者バリューを捉えた値付け”で増収を実現!価格改定のPDCAを回す「プライシングフロー」の描き方
「消費者が払ってもいい額」を探る、2つの方法
価格変更のルールを決める「プライシングフロー」
プライシングフローを組み立て、ダイナミックプライシングを実現する
コロナ禍でも10%増収を実現──“京王電鉄バス”ダイナミックプライシングの成功事例
プライシング成功の鍵は、プライシングを“継続”すること。
参考文献・記事
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