杉山 卓也 著
同じ症状に見えても、病因、病態、体質などによって対処法は変わります。現れている症状だけでなく、体全体のバランスや体質、生活習慣などもふまえて、漢方薬や生活養生によって不調や病気を改善していくのが、中国発祥の中医学です。
本書では、漢方専門薬局で漢方相談を行うかたわら、中医学講座や漢方セミナーを多数開催する著者(薬剤師/漢方アドバイザー)が、症状や病態を見極めて適した漢方薬を選ぶために必要な中医学の基礎知識を、わかりやすく解説。覚えるべき知識を厳選し、平易な言葉で解説しているので、挫折せずに学べます。
漢方薬を取り扱う薬剤師や登録販売者などの専門職はもちろん、東洋医学や漢方に興味がある方にもおすすめです!
【こんな方におすすめ】
・医師の処方意図をくみ取り、お客様にわかりやすく説明したい薬剤師
・お客様に適したOTC(一般用医薬品)の漢方薬をおすすめできるようになりたい登録販売者
・中医学における病気や人体の捉え方を学びたい方
・漢方や食養生に興味がある方……など
【目次】
第1章 中医学の基本的な考え方
第2章 覚えておきたい基礎理論
第3章 中医学理論にもとづく病気の捉え方
【著者】
杉山卓也(すぎやま・たくや)
薬剤師/漢方アドバイザー。神奈川県座間市の「漢方のスギヤマ薬局」にて「あらゆる人生相談に乗れる漢方薬剤師」をモットーに、メンタル、子宝、子ども、ペットなど、ひとりひとりに寄り添った漢方相談を受けるかたわら、講師として年100回を超えるセミナー・講座を開催。また、漢方専門店「成城漢方たまり」、中医学や薬膳、経済学まで1年間で学べる「tamari中医学養生学院」の経営や、漢方薬局経営者向けのコンサルティングも積極的に行う。「タクヤ先生の中医学オンラインサロン」も人気を博している。
体質や症状に合った漢方薬を選ぶ上で欠かせない中医学理論の基礎をわかりやすく解説。
体調や病態を判断するために必要な情報を集める「四診」のポイントを解説。チェックリストも充実。
病気の本質や体質を見定める弁証法、病気への対処法(治則・治法)のポイントを解説。
理解を深める補足解説をコラムや吹き出しで挿入。勉強のコツや漢方相談の現場での実践なども。
中医学の考え方にもとづいて不調や病気の原因・状態を把握し、漢方薬で対処する際に役立つリストを巻末にまとめました。
第1章 中医学の基本的な考え方
・中医学とは何か?
・西洋医学と中医学の違いを知る
・生薬・漢方薬とは何か?
第2章 押さえておきたい基礎理論
・気・血・水と精の定義
・気――心と体を動かすエネルギー
・血――体中に酸素と栄養素を運び、老廃物を回収する
・水(津液)――淀みなく流れることで体を潤す
・精――発育・成長に必要な栄養物質
・陰陽学説――二極のバランスで考える
・五行学説――5つの要素の特性と関係
・五臓――五行学説に基づく内臓の働き
・六腑――飲食物の消化・吸収を担う
・経絡・経穴――人体に広がるネットワーク
・中医学における「病因」のとらえ方
第3章 中医学理論にもとづく病気のとらえ方
・適正な漢方薬を選ぶための弁証論治とは?
・治則
・治法
・四診(1)――問診
・四診(2)――聞診
・四診(3)――望診
・四診(4)――切診
・舌診――色・形・状態から体調や体質をみる
・弁証法(1)――八綱弁証
・弁証法(2)――気血津液弁証
・弁証法(3)――臓腑弁証
・弁証法(3)――臓腑弁証:五臓が協調して行う生理活動と病理
・弁証法(4)――病邪弁証
・弁証法(5)――六経弁証
・弁証法(6)――衛気衛血弁証
付録 主な証・薬効・作用・漢方薬リスト
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