米山 知宏 著
「計画遵守か、臨機応変か」
「指示徹底か、自律重視か」
「最短で目標達成か、状況に即して目標変更か」
現代のリーダーはこのような「あちら立てればこちらが立たぬ」状況に追い込まれています。
それを解決するのが「両利きのプロジェクトマネジメント」です。
「どちらか」ではなく「どちらも」得られるようなプロマネの核心、それは「週1回30分の定例会議」です。
20年以上にわたって、官民さまざまな規模のプロジェクトに携わってきた著者がたどり着いた究極の「アジェンダ」と「議事録」
これらを書く技術さえ身につければ、あなたのプロマネは今日から変わります。
次のような方には必読の一冊です。
・プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャー
・エンジニアやデザイナーなどのプロジェクトメンバー
・部長や課長など部署を統括する方
・他社や異なる価値観の関係者とプロジェクトを進めている方
チームを率いる人がひとりで無理しないための処方箋が詰まった一冊です。
【目次概要】
第1章 現代のプロジェクトで起こっていること――矛盾する複雑な状況
第2章 前提とする世界観
第3章 両利きのプロジェクトマネジメント――直線と曲線を行き来する
第4章 プロジェクトを両利きで推進するための視点
第5章 マネジメントすべき4つの領域
第6章 プログレス:プロジェクトストーリーを描く
第7章 プロセス:「定例会議」でプロジェクトを推進する
第8章 チーミング:自分たちの主体性を自分たちで引き出す
第9章 ラーニング:未来の自分たちのために学ぶ
第10章 よいプロジェクトをつくっていくための5つのステップ
ツールA アジェンダのつくり方――いま私たちは何を議論すべきか
ツールB 議事録のつくり方――私たちが進むべき方向を示すもの
第1章 現代のプロジェクトで起こっていること――矛盾する複雑な状況
他者と共に物事を進める難しさ
実際のプロジェクトで何が起こっているのか
なぜこのような問題が起こるのか
プロジェクトで発生している「ジレンマ」
ジレンマの3要素:思考・時間・組織
ジレンマが問題を引き起こす理由
本章のまとめ
第2章 前提とする世界観
なぜこのような世界観が重要なのか
世界観1. 全員でマネジメント
世界観2. 対話を通じて現実をとらえる
世界観3. 自ら道具を磨く
本章のまとめ
第3章 両利きのプロジェクトマネジメント――直線と曲線を行き来する
「両利き」とは何か
「両利きのプロジェクトマネジメント」とは何か
直線的なモードと曲線的なモード
なぜ両利き(直線と曲線)が必要なのか
自分たちのモードに自覚的になる
本章のまとめ
第4章 プロジェクトを両利きで推進するための視点
プロジェクトマネジメントにも座標が必要
思考軸:「左脳」と「右脳」の両利き
「左脳的な思考」と「右脳的な思考」の違い
なぜ思考が偏ってしまうのか
時間軸:「過去」と「未来」の両利き
過去のプロジェクトは未来のプロジェクトにつながっていく
プロジェクトの方向性を検討する際の「時間軸」の両利き
ふりかえりにおける「時間軸」の両利き
組織軸:「個人」と「集団」の両利き
3つの軸(思考軸・時間軸・組織軸)を使いこなす方法
本章のまとめ
第5章 マネジメントすべき4つの領域
マネジメントすべき4つの領域とは何か
チーミングやラーニングまでマネジメントする理由
プログレス:プロジェクトストーリーを描き小さな成果を積み重ねていく
プロセス:定例会議を通じた対話とアウトプット
チーミング:各メンバーが各々の役割を引き受け自律的なチームを形成する
チームではなくチーミング
ラーニング:プロジェクトを進めながら共に学び続ける
本章のまとめ
第6章 プログレス:プロジェクトストーリーを描く
プロジェクトストーリーとは「物語」である
いわゆる工程表やWBSではなぜ駄目なのか
プロジェクトストーリーの描き方
何度も行き来しながらプロジェクトストーリーの形に落とし込む
本章のまとめ
第7章 プロセス:「定例会議」でプロジェクトを推進する
会議とは何か
会議はセンスメーカーである
プロジェクトや組織を形づくるものとしての会議
両利きの視点で会議を進める
定例会議がプロジェクトを両利きで進めるために不可欠
定例会議は定期的な会議と会議の連なり
週次がおすすめ
プロジェクトの状況に柔軟に対応するために
定例会議の進め方
会議で行うべきこと
会議後のラップアップ会議
本章のまとめ
第8章 チーミング:自分たちの主体性を自分たちで引き出す
チーミングを通じて実現したい状態
メンバーが自分たちの持っているものや主体性を自ら引き出す
主体性を引き出し合うための要素
対話とは各自が見ている景色を「私」を主語にして共有すること
自己決定:自ら選択すること
貢献感:プロジェクトにおける貢献感
成長感:成長できている実感、未来の自分自身への期待感
チーミングを行うための道具
(1)プロジェクト開始時のチーミング
役割のすり合わせ(ロールセッション)
価値観のすり合わせ
(2)プロジェクトを進める中でのチーミング
テンション:いまここの気持ち
ふりかえり:過去から未来へ
相互フィードバック:お互いへの贈り物
チームの理想的な状態を自分たちで選択する
本章のまとめ
第9章 ラーニング:未来の自分たちのために学ぶ
なぜプロジェクトを通じて学んでいく必要があるのか
学習とはチームや個人の行動と認知が変化すること
対話すること・つくること・実験することを通じて学ぶ
両利きの視点で学習する
何をすればいいのか:ふりかえりを定例会議の場で
プロジェクトを進める中での「ふりかえり」
タイムラインふりかえり
持論をつくる
結局ふりかえりとは何なのか
本章のまとめ
第10章 よいプロジェクトをつくっていくための5つのステップ
5つのステップの全体像
ステップ1:対話を通じてプロジェクトストーリーを紡ぐ
ステップ2:プロジェクトを進めるための環境を整える
ステップ3:大きなプロジェクトを小分けにして「小さなアウトプット」を生み出し続ける
ステップ4:みんなの気づきやモヤモヤを共有しプロジェクトをアップデートし続ける
ステップ5:未来の自分たちのための「知」を残す
本章のまとめ
ツールA アジェンダのつくり方――いま私たちは何を議論すべきか
会議の「アジェンダ」と「議事録」をマネジメントする
アジェンダの位置づけ(プロジェクトの基本構造)
「……について」問題
アジェンダの5W1Hを明確にする
アジェンダの「Why」が最重要
アジェンダのつくり方
狭義のアジェンダ:一つひとつのアジェンダについて設計する方法
広義のアジェンダ:会議のアジェンダを設計する方法
会議アジェンダの基本形と考え方
誰がアジェンダをつくるべきか
アジェンダの質を高めるポイント
ツールB 議事録のつくり方――私たちが進むべき方向を示すもの
議事録とは何か
記録ではなくプロジェクトをマネジメントするための道具
会議中に全員で取って、会議後すぐに決定事項・ToDoを共有する
議事録のWho:1つのファイルを全員で共同編集する
議事録のWhat:何をとるか
議事録のWhen:いつ何をすべきなのか
会議前:質の高いアジェンダをみんなで作成する
会議中:画面共有をしながら全員で議事録をとる
会議後:ラップアップ会議で議事録を完成させてしまう
議事録作成のチェックリスト
内容についてのお問い合わせは、正誤表、追加情報をご確認後に、お送りいただくようお願いいたします。
正誤表、追加情報に掲載されていない書籍内容へのお問い合わせや
その他書籍に関するお問い合わせは、書籍のお問い合わせフォームからお送りください。
本書の書影(表紙画像)をご利用になりたい場合は書影許諾申請フォームから申請をお願いいたします。
書影(表紙画像)以外のご利用については、こちらからお問い合わせください。