ラルフ・マクォーリー イラスト
富永 晶子 翻訳
富永 晶子 解説
すべては、脚本にあるジョージ・ルーカスの構想をラルフ・マクォーリーが見事なアートワークにしたことから始まったのだ。
多岐にわたるラルフの作品をまとめた本書は、アートワークそのものの素晴らしさのみならず、
壮大な物語を視覚化するという大胆な夢を実現させることに大きな貢献を果たした彼の才能の証である。
ルーカスフィルム/ディズニー アート・ディレクター トロイ・アルダース(序文より)
野心的な企画を映画会社に売り込むには、インパクトのあるコンセプトアートが欠かせません。20世紀フォックスで次作『スター・ウォーズ』の制作に向けて動きだしたジョージ・ルーカスは、未来風のデザインとリアリズムを融合させたラルフ・マクォーリーの作風が自身の温めている壮大なスケールのSF映画にうってつけだと思い、彼にコンセプトアートを託しました。
ラルフ・マクォーリーは、ジョージ・ルーカスの思い描く複雑な構想を魅力的なキャラクター、環境、テクノロジーとして見事に視覚化し、その壮大な物語に命を吹きこみました。例えば、R2-D2とC-3POの2体のドロイドの独創的でありながら実用的なデザイン。特徴的な白いアーマーを身につけたストームトルーパーの、これぞスター・ウォーズというべきビジュアル。当初ディーク・スターキラーと呼ばれていたルーク・スカイウォーカーと対峙するダース・ベイダーを描いた、スター・ウォーズにおける最も象徴的なコンセプトアート。また、続く第二作『帝国の逆襲』の重要なシーンや環境はすべてマクォーリーのコンセプトアートに基づいており、映画ではボツになったシーン用に彼が描いたデザインやアイデアの多くも、『クローンの攻撃』、 アニメシリーズ『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』、続3部作の第1作目となる『フォースの覚醒』、『ローグ・ワン』、実写テレビシリーズ『マンダロリアン』『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』など、のちのスター・ウォーズ作品に散見されています。
本書には、ラルフ・マクォーリーが描いたスター・ウォーズ旧3部作『新たなる希望』『帝国の逆襲』『ジェダイの帰還』のオリジナル・コンセプトアート、出版物に掲載されたアートワーク、宣伝や商品に使用されたイラストを収録。どれも、ひと目で彼の作品だとわかる独創的なものばかりで、コンセプトアートの金字塔と言えるものです。また、巻末にはラルフ・マクォーリーの功績について解説も収録。
スター・ウォーズファンはもちろん、コンセプトアートを知る上でも必携の1冊です。
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