Dava Sobel 著
藤井 留美 翻訳
藤井 留美 原著
英国で23週連続ベストセラー第1位!
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蛸 さん
2017-03-31
当時、正確な経度を発見することは永久運動や万能薬の発明に等しい難事業だった。大航海時代の船乗りたちは、自らが地球のどこにいるのか(正確に)わからないままに航海していたのだ。あくまでも天体の運行だけを頼りに経度を割り出そうとする天文学者たちと一介の技術者に過ぎないジョン・ハリスンの競争が丁寧に描かれている。実際のクロノメーターを見てみたくなった。小品ながら非常に内容の濃い本。
やすお さん
2018-06-14
緯度を調べるのは容易い。物理的に北極と南極があり、北極星が見える角度などから観測できるからだ。一方で経度は物理的な基準がない(グリニッジも基準点の一つでしかない)ために、時間を計って計算しなければならない。言い換えれば、経度を知ることは、正確な時計を製作することと同義になる。ジョン・ハリソンは18世紀に、クロノメーターという航海で使える時計を開発した。本書はハリソンを中心に、過酷な環境でも正確に時を刻む時計にまつわる物語。まさに人生を懸けた時計製作の物語である。とてもドラマチックであり、楽しく読める。
Sensyuraku さん
2017-01-12
緯度と違って正しく計測することの難しい経度を精密な時計の開発によって克服したという技術史の本。時計VS月と星の計測という科学史でもある。短めだしオススメ。西洋の国立天文台ってのは元々航海のためのデータ蓄積が目当てだったのは知らなんだ。