Laura Gould 著
古川 奈々子 翻訳
古川 奈々子 原著
七戸 和博 監修
清水 眞澄 監修
動物保護センターからもらいうけた三毛ネコは、獣医も驚く<雄>だった。三毛ネコはみんな雌のはずなのに、こうした例外があるのはなぜだろう?この疑問が、神秘的な遺伝の世界への入口だった。そもそも、なぜ三毛ネコに雄はいないといわれるのか。ネコの被毛が「三毛」になるメカニズムが問題なのか。そして性別との関係は?ひとつの答えは新たな疑問を生み、遺伝学の旅は続いていく・・・。
雄の三毛猫がいないなら、三毛猫はどうやって繁殖するのか?
三毛猫がほとんど雌なのは、過去にはどう説明されてきたのか?
性染色体に、XやYなんて無味乾燥な名前がついたわけは?
Y染色体がX染色体よりも小さいのはどうしてか?
性を決定するのは、Y染色体が「ある」ことなのか、それとも「ない」ことなのか?
原題:Cats Are Not Peas
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宇宙猫 さん
2022-03-23
★★★★★ 雄の三毛猫を飼ったことで、なぜ雄の三毛猫が生まれるのかを調査した本。今ならネットで分かることも図書館で論文を探すしかなく大変。その資料も猫でメンデルの実験のように研究してたりして時代を感じる。遺伝の説明は適当に飛ばしたけど、研究者の話や性染色体の部分(もしかしたら今では正しくないかもしれないけど)はとても面白かった。何と言っても猫達とのエピソードがとても楽しい。自然の中で猫を自由にして暮すのは羨ましいけど、野生動物に襲われてないかハラハラするのは辛いな。
羊の国のひつじ さん
2015-10-04
減数分裂やX染色体の不活性化など、高校の化学で習ったことのおさらいをした気分。なぜ三毛猫の雄は遺伝的に生まれにくいのかという疑問を解決するため、遺伝に関する文献を読み漁った著者が、わかりやすい言葉で噛み砕いて説明してくれる。高校の化学で教わる以上のマニアックな遺伝学も面白いが、著者の2匹の猫の話も共感するところが多々あり面白い!
猫 さん
2017-02-24
巡り会った三毛猫が実は雄猫で医者に驚かれたところから始まる、遺伝子の不思議を巡る旅の本。全くの門外漢である著者が様々な文系を読んで得た遺伝子の知識を、同じく基礎知識のない人にも分かりやすいようにかみ砕いて伝えてくれる。猫の遺伝子の話にとどまらず、遺伝に関する研究の歴史や人間の遺伝に関する話などもかたられている。それとは別に猫たちとの日々の暮らしの事も書かれていて、猫への愛情ダダ漏れなのがまたいい。あと、この人メンデルさん好きすぎ(笑)読み終わるのがもったいないと思うくらい面白かった本は久しぶりだった。