柏木 亮二 翻訳
柏木 亮二 原著
ローレンス・レッシグ 著
山形 浩生 翻訳
山形 浩生 原著
法律は法律。規範は、社会やコミュニティの不文律。市場はものの値段を通じてふるまいを規制する。そして、「鍵をかける」「柵をつくる」という物理的な障壁も、人のふるまいを左右する「規制」として機能する。すべての規制は、この総和として存在する。レッシグは、すでに来る21世紀の、完全な管理のツールとなるインターネットを予見して本書を書いている。 山形浩生―訳者あとがきより
内容についてのお問い合わせは、正誤表、追加情報をご確認後に、お送りいただくようお願いいたします。
正誤表、追加情報に掲載されていない書籍内容へのお問い合わせや
その他書籍に関するお問い合わせは、書籍のお問い合わせフォームからお送りください。
本書の書影(表紙画像)をご利用になりたい場合は書影許諾申請フォームから申請をお願いいたします。
書影(表紙画像)以外のご利用については、こちらからお問い合わせください。
roughfractus02 さん
2018-05-31
サイファーパンクがインターネットに自由を求めた前世期末、法学者である著者は政府や統治が自由の確立の必要条件と見る。一方著者は立法府の現状を、集合的価値観より個別的価値観に関心を持つ利益集団に牛耳られているとし、政府を集合的価値の支援へ向けなくては司法は動けないと考える(実際著者は2015年に大統領選に立候補した)。1999年刊の本書は、法の翻訳の硬直性とサイバー空間のフリー(無料)のオープンコードを並置し、商業的クローズドコードの強い世界での立法の役割への悲観と共にサイバー空間での知的コモンズ形成を語る。
Mentyu さん
2017-10-16
インターネットが完全な自由の場だという幻想が残ってた時代にこれを書いたというのはすごい。
yagian さん
2015-11-01
Googleはかろうじて創設されていたけれど、FacebookもiPhoneも影も形もなかった1999年に、合衆国憲法修正第1条(表現の自由)の精神をインターネット(サイバー空間)のアーキテクチャに実装する方法を考えた本。レッシグの暗い予想の通り、サイバー空間は産業と政府が協調して規制されたものとなり、利用者はそのことにおおむね無関心だったのがその後の歴史だった。それは、ごく一部の人が利用していたインターネットが、多くの人が利用するコモディティになる、ということの当然の帰結なのだろう。