ある調査では、日本人の7割が、お鮨好きだそうです(※1)。
しかし、回転じゃない一流のお鮨屋さんって、ちょっと敷居が高くて怖い、というイメージがありませんか。お店の人に(このシロウトが)(何も知らないくせに)とバカにされそうです。しかしオバマ大統領が食べたというお鮨屋さんなど、いつか行ってみたいわけで、グルメ雑誌のお鮨特集をつい買ってしまうんですが。
さてそんな敷居の高さと怖さが、「交換レンズ」の世界にもある気がしていました。
手軽にプロ並み写真が撮れると人気の「デジタル一眼カメラ」。レンズ交換ができるのが、大きな特徴です。でもデジイチ初心者にとっては、レンズってなんだか敷居が高いんですよね。
まず、レンズの種類がわかりません。望遠はまだわかります。でも広角? 標準? 単焦点? マクロ? いろいろあるんですね。で、結局どれを買えばいいんですか?
それに、ナゾの数値がいろいろあるでしょう。絞り値とシャッター速度とISO感度がようやく理解できたくらいの、文系デジイチ初級者にはハードルが高いんです。カメラの専門誌をめくってみれば、これくらい当然知ってるもの、風に書いてあるし。
このままレンズ売り場に行っても、(このシロウトめ! 出直してこい!)と思われるに違いない。でも、単焦点レンズが気になるんだよなあ……。
そんな私のような、迷えるレンズ初心者に向けた本が、巷にはあまり見当たらないなと思って企画したのが、『デジタル一眼 交換レンズをはじめて使う本』です。
著者からあがってくる原稿を読み進んでいくうちに、今まで私がうすぼんやりと疑問に思っていたことが、本当にスッキリとわかりました。
呪文のような数値の見方をはじめ、なぜ広角なのか、単焦点なのか。標準ズームはどう使うのか。望遠レンズは遠くを撮るだけのものではない、など、交換レンズの初心者にとって、知っていて損のない項目が並んでいます。
本の1、2章では、『デジカメ写真の構図が上手くなる見本帳』で、写真の構図を明快にレクチャーしてくれて多くの読者さんから大好評を博した、プロカメラマンの石田徳幸さんによる、レンズの基本解説があります。
3章では、複数の写真家さんによる具体的なシーン別作品のご紹介になっています。ファッションポートレートで活躍中の須田卓馬さん。撮り下ろしのモデル・阿久津ゆりえさんが美しすぎます。そして日常を雰囲気たっぷりに切り取る、野村奈緒子さん、子ども写真のプロ・サカシタヤマトさん。「星景」写真の前田徳彦さん。レンズ次第で本当に写真は変わるんだなというのが実感できます。
レンズそのものについて詳しくなりたいわけではなくて、自分が撮りたい写真にどんなレンズが必要なのか、最低限知っておきたいという方、レンズについてのあやふや知識を確固たるものにしたい方に、必ずお役に立つことと思います。
この1冊でもう交換レンズは怖くありません!
ちなみに、「日本人が最後の晩餐で食べたい和食」でも、お鮨がトップだったそうですよ(※2)。
(※1)
「社会実情データ図録」日本人の好きな料理ランキング
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0332.html
(※2)
サントリー「和食通信」
http://www.suntory.co.jp/beer/wazen/tsu-shin/
ほんだ