小川 紘一 著
「ものづくり」や「匠の技」だけでは、もはや勝てない。市場撤退を繰り返し、長らく停滞してきた日本の製造業をはじめとする産業の再生の方途はあるのか?
アップル、サムスン、インテル、クアルコム。これらの企業は利益を生み出す自社のコア領域をクローズに独占し、市場との境界にオープン領域を設定し、多くの企業を巻き込みビジネスエコシステムを築き上げている。
本書は欧米企業が生み出した周到な知財マネジメントとビジネスモデルの構造を分析し、実証研究に基づき、日本企業の本質的な課題を克服し、再び活力を与え再成長のための戦略を大胆に提起する。
また進行しつつある「IoT/インダストリー4.0」が日本に及ぼす影響、日本企業のとるべき方策についても新たな考察を踏まえ、最新の論稿を追加した。
【推薦のことば】
「重厚な実証と洞察!この金字塔的労作は次世代ビジネスの共通言語だ」――妹尾堅一郎(特定非営利法人 産学連携推進機構理事長)
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発生刷 | ページ数 | 書籍改訂刷 | 電子書籍訂正 | 内容 | 登録日 | ||||||
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1刷 | 003 3行目 |
2刷 | 済 |
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2017.04.07 | ||||||
1刷 | 015 後ろから7行目 |
2刷 | 済 |
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2017.04.07 | ||||||
1刷 | 049 5行目 |
2刷 | 済 |
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2017.04.07 | ||||||
1刷 | 347 後ろから6行目 |
2刷 | 済 |
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2017.04.07 |
はるわか さん
2016-04-28
製造業自身の構造転換(アナログ型ハードウエアリッチ型からソフトウエアリッチ型へ)。公開特許が技術伝播の主要経路に。「オープン」とは製造業のグローバライゼーションを活用しながら世界中の知識知恵を集め、「クローズ」とは価値の源泉として守るべき技術領域を事前に決めこれを自社の外に伝播させない仕組みをつくること。先進国の代表的企業が圧倒的な市場支配力と利益を維持できた理由が、オープン&クローズの考え方を起点にした、自社のコア領域から市場に伸びる強力な「伸びゆく手」の形成にあった。
templecity さん
2019-02-14
日本のエレクトロニクス産業が没落してしまったのは全て自社で賄おうとする垂直統合思想に縛られたからである。一方、アップルなどは自社で製品を作ることはなくソフトウェアリッチの考えで興隆した。ソフトウェアが発達した今、ハードのすり合わせといった職人的なスキルの重要性は低下していく。一方、自動車業界においてはトヨタが現地に合わせて車づくりをするなどして成功している。現地の部品なども積極的に取り入れており水平統合的な発想である。政府の支援なども欠かせない。(続きあり)
とみぃ さん
2022-01-05
★★★☆☆ エレクトロニクス業界が直面している、製品のモジュラー構造化による比較優位の国際分業が加速する現代では、1980年代までのキャッチアップ型で特許数を追求する知的財産マネジメントは通用しない。何故なら、技術伝搬速度が上昇し、組み込みソフトによって公差が緩くなり、日本が得意とする擦り合わせが活かされなくなっているから。技術格差や契約形態、知財を利用してコア技術をカプセル化して外部インターフェイスをOpen化したり、フルターンキーソリューションとして途上国を利用して巨大市場を形成する事前設計が必要。