家事、暮らしを大切に、きちんと楽しみたい人に向けたWebメディア『みんなの暮らし日記ONLINE』を運営する株式会社翔泳社(本社:東京都新宿区舟町5、社長:佐々木幹夫)は、同メディアにおける「2020年の人気記事ランキング」を発表しました。また、読者から寄せられた「コロナ禍だから買ったもの、買ってよかったもの」についての記述回答をもとに、2021年の消費を予測しました。

■継続して読まれた‟フライパンで手作りカステラ”レシピ ~2020年 人気記事ランキング

1位 手作りカステラがフライパンで簡単に!ふわふわ絶品レシピ

https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/2895

手作りカステラがフライパンで簡単に!ふわふわ絶品レシピ


2位 「冷凍作り置き」で朝10分の楽チン弁当
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/2406
 
3位 スッキリ写真整理術。おすすめは無印アルバム
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/1197

4位 作ってあげられるのは3年間だけだから。双子の女子高生へ作るお弁当
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/3590

5位 「えのき」が主役?!  ビールもご飯もすすむ驚きレシピ8選
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/3448

6位 気負わない、農家の「ぎゅうぎゅう弁当」
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/2685

7位 「納豆マニア」が全力でおすすめする、ベスト納豆7選
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/2534

8位 おこもり時間をホットケーキミックスで楽しい時間に!
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/2808

9位 あつあつジューシー! 箸が止まらない鶏もも肉レシピ10選
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/3080

10位【タサン志麻さん】ラクしたいときこそ! フレンチな食卓のススメ 
https://minna-no-kurashi.jp/article/detail/3649

5月に公開した、人気インスタグラマーみきさん(@mikishi7283)による「手作りカステラがフライパンで簡単に!ふわふわ絶品レシピ」が下半期もよく読まれ、1位となりました。4月公開のホットケーキミックスの記事も8位に入り、年間を通して、外出を控えて自分たちなりに「おうち時間」を楽しもうとする様子が見受けられました。
お弁当は通年で支持されているコンテンツですが、4位にはリレー連載「あの人のおべんと日記」から、娘さんたちへの思いをつづったともさん(@to_mo_sep)の心温まる記事が入りました。また、11月に登場いただいた‟伝説の家政婦”タサン志麻さんの記事は注目度が高く、テレビや書籍などを通した根強い人気がうかがえました。
 

■「平凡な日常の中に喜びを見つけたい」という意識の高まり
~『みんなの暮らし日記ONLINE』編集長 本田 麻湖より

2020年は、「おうち時間」をいかに充実させるかということに注目が集まった1年でした。外食や旅行が制限される中、お菓子やパンの手作り、免疫力アップや健康を重視したレシピなど、家での「食」に関連した記事がよく読まれました。コロナ禍によって生活者ひとりひとりがこれまでとは違う行動を求められ、働き方も変化する中、改めて、自分自身と家族のこと、価値観について考えたという人も多かったようです。

2021年以降も、ミニマルで身の丈に合った暮らしを目指し、平凡な日常の中に小さな喜びや楽しみを見出していこうという流れが続いていくことと思います。
 

■媒体資料(2020年10~12月):以下よりダウンロードしていただけます。
https://www.shoeisha.co.jp/static/adinfo/pdf/minna2010-12.pdf

 
■読者は何を買った? 何に満足? 「コロナ禍だから買ったもの、買ってよかったもの」

編集部では2020年11月、「コロナ禍だから買ったもの、買ってよかったもの」についてのご意見を読者から募りました。その中からカテゴリごとに、編集部が注目した「来年も定着しそうな消費行動の兆し」と、「そのインサイト」を解説しました(ご意見は、漢字の統一および誤字脱字以外は編集しておりません)。

①「衣類・ファッションや身の回り品のお買い物」編
  • パジャマ。居心地のいい睡眠と寝起きを迎えたくてちゃんと着るようにしました。onとoffのスイッチが切り替えやすくなった気がします。
  • パジャマ。家での生活の質を高めたくて、以前にパジャマで寝るとよいと聞いたのを思い出し試しました。からだの締め付けがなく快適です。
  • スキンケア用品。家にこもる時間が増え、メイクするタイミングが少なくなり、お手入れに時間をかけられるようになった。外出費を抑えてその分スキンケアに回している部分もあるため、以前より良いものが購入でき、満足している。
  • スキンケア製品。マスク生活への備えと自分時間(自分自身)を大切にするために買った。癒し度が違うし肌がキレイになると気持ちがいい。
  • フェイスマスク。おうち時間を充実させるため。最近まで家族のために時間を割いてきたほうが多く自分メンテナンスを疎かにしていたので…ほんの少しの時間でも癒されています。
 
編集部より:

意見が多かった中でも注目したのは「パジャマ」と「スキンケア製品」です。昨今、パジャマらしいパジャマを買わず、スウェットなどの部屋着で過ごす人も増えています。今回も「おうち時間が増えたからちょっといいルームウェアを買った」といった意見もありましたが、逆に「(今まで持っていなかったけれど)パジャマに凝るように」という傾向が目立ちました。

特に、しっかり睡眠を取る、身体をリラックスさせるといった実用的な目的のほかに「onとoffを分けたい」という気持ちの切り替えを求める意見が複数ありました。自分や家族の在宅勤務などによって、onとoffの切り替えがしづらく発生しているストレスを、以前の生活習慣にはなかった新しい消費を取り入れることで解決する、前向きな気持ちが見受けられます。

またスキンケアについても、「常にマスクをする生活になった影響か、保湿が気になる」といった実用目的の意見もありましたが、外出やメイク用品への投資の代替として、また気持ちを高めるために、といった意見が目立ちました。以前よりもサイフのひもが緩んでいることを踏まえ、機能訴求だけでなく「いかに気持ちが変わるか」といった定性的な価値が伝わると、購入の背中を押されるのではないでしょうか。

 


②「食関係のお買い物」編
  • 産直の野菜や魚、肉。生産者を直に応援できることと、外食ができない分、おいしいものを頂きたいと思ってるのでその両方を楽しんでます。
  • コロナで打撃を受けた生産者支援の食品。生産者さんの力になりたくてよく購入してます。特においしかったのは、静岡の緑茶(業務用水出しティーバッグ)。たっぷり入ってリーズナブル! 意識的に水分補給できました。
  • 地元の飲食店のデリバリーを頼んで、お店を応援するとともに、おいしさも味わえた。
  • 外に飲みに行くことがなくなり、居酒屋気分を味わうため、お刺身盛り合わせを高頻度で買うようになりました。大好きなビールも少しリッチなクラフトビールを買っています。グランドキリンはスーパーで手軽に購入でき、フルーティでワイン感覚で飲めるのが好きです。
  • キンミヤ焼酎の大きい紙パック。レモンも買いためて生レモンサワーをよく飲むようになりました。お店よりもコスパも味も満足できることに気づきました。
  • 寮生活をしている息子が在宅になり、夫婦ふたりだとなかなか飲まなかったが、ウィスキーやビールなどいろいろ買って来てくれて一緒に飲む機会が増えました。それに伴い私の体重も増加してしまいましたが、オトナになった息子と宅飲みできるのはなんとも幸せでした。
 
編集部より:

多かったのは、「宅配サービスの利用」「(外食費や楽しみの代わりに)少し高額な食材やデリバリー」「(手作りや食事時間の充実のため)調理家電やテーブルウェアに投資」といった意見でした。逆に、想定以上に目立ったのは、「酒類の増加」と「飲食店の応援消費」です。

酒類については、自分の楽しみやリラックスのほか、家族と過ごす時間が増えたことによる「コミュニケーションツール」としての機能が求められていました。これまでは、少し通好みの商品として受け止められていたクラフトビールなどのアルコール類も、スーパーに置く、訴求を大衆向けにするなど、敷居が下がると消費増の可能性があるかもしれません。

応援消費については、産直生鮮品を購入できるアプリや、Facebookの生産者応援グループでの販売情報を用いて、自分の消費を通して支援につなげたいという意志が印象的でした。これを機に産直商品のおいしさに気付いた、といった意見も複数あり、今後の購買行動として定着しそうです。一方、地元の飲食店を応援したいといった意見もありました。特別な寄付等でなく、食材購入という日常的な行動にも意味を持たせられることを、今回のコロナ禍を機に実感・実践した人が出てきています。

 

③「住まい関係のお買い物」
  • パソコンとケータイを新調し、オンラインで情報や活動を知る機会が増えた。またインスタグラムに登録しフォトジェニックな料理の数々を見て、積極的にオーブンを使ったお菓子作りをするようになった。
  • iPad。雑誌購読や映像サービスも見やすくなった。
  • アウトドア用の折り畳みイスを家族分買いました。ベランダで日光浴や食事をしてました。ちょっと外の空気に触れると心が安らぎますね。また、それを室内でも使ってます。リビングで家族が、ソファーだけでなく、好きなところで読書したり、テレビを見たりして、同じ空間にいるけど向き合わないから楽に過ごせます。あと、ハンモックも癒されますね。おすすめ!
  • 小さい子がいるのでおうちでもピクニックを楽しめるようにレジャーシート、アウトドア用のチェアを購入しました。お昼ごはんやおやつをベランダで食べるのを楽しみにしてくれています。
  • 田舎へ帰省できなかったので、子供達の夏休みのイベントの代替として県内でのキャンプを始めました。今までインドア派だった家族ですが、自然に触れて、家族そろっておいしいものを食べられる特別な時間をとても楽しんでいます。
  • 家。これからのことを考えた結果、移住を決意したから。

 

編集部より:

多かったのは、在宅勤務の環境を整えるための「デスク」「ワークチェア」、またwi-fiの整備などの通信環境の向上といった意見でした。また、以前はリラックスを優先して設置していたカーテンが仕事には向かないため、カーテンを買い換えたという意見も複数みられました。

一方で注目したのは、娯楽目的の端末(スマホ、iPadやfireタブレットなど)の購入や買い替えです。それを機に情報接触やSNSへの参加が活発になり、オンライン・オフラインとも行動が変化している様子が見受けられました。

また、アウトドア関係の消費には、外で楽しむだけでなく「庭やベランダで楽しむ」意見が目立ちました。家にいながらも開放感を味わえるグッズの消費は、この先も定着しそうです。

ちなみに1件でしたが「家を買った」という意見が。働き方の自由度が増したことで、生き方や暮らし方を働き方に合わせるのではなく、生き方や暮らし方を優先しやすくなっています。そうしたことから、例えば子育て環境の充実などを目的に自然の多い場所へ、両親が暮らす生まれ故郷へ、など暮らしの場所自体を考え直す人も増えるのではないでしょうか。

 


④「癒しや楽しみのためのお買い物」編
  • 漫画 SLAM DUNK全巻。学校に行けない子どもに脳内青春をと。大人がハマって泣いた。いい気分転換になった。
  • 在宅で外出が少なくなり、からだについて見直すきっかけとして養生を学ぶことに。養生をテーマにした料理教室に通ったり、そのための書籍を購入し、からだ作りは食事からだなと改めて感じた。
  • アロマ系のちょっと高級なバスソルト:普段の生活で汗をかかなくなり、モヤモヤするようになったので、お風呂時間で解消。香りもよく、肌もスベスベでお気に入りです。
  • 家にいる時間が長くなり切り花を買う習慣ができた。姿だけでなく香りも楽しめてとてもいい。下手なインテリアよりずっと部屋に雰囲気が出る。
  • 宝塚歌劇団のファンなので、それ関係のグッズなど(劇団に貢献という意味でも)

 

編集部より:

勉強のため、あるいは娯楽のための書籍や雑誌の購入が増えたといった意見が目立ちました。コロナ禍の不安を払拭しよう、鬱屈とした気分を変えようという意識のほか、これを機に学ぼうと通信教育講座を始めたという意見もありました。

「アロマ」「バスグッズ」への投資も複数見受けられました。お風呂と香りを一緒に楽しみながら、お風呂時間そのものを充実させる様子も。中には具体的な商品名も挙がっており、これまでにはなかった「自分の新しい定番」を見つけている人もいるようです。香り系の商品は、外出が減り店頭で出会う機会が少なくなっていることを考えると、自分の好みに合うかを試してもらう機会をどう創出するかがポイントになりそうです。

また、多くはありませんでしたがここでも「応援消費」の意見がありました。応援消費は生産者や飲食店に対してだけでなく、娯楽への投資を増やす理由にもなっていることが見受けられます。

 

 
■キーワードは「自分への意識の高まり」「新しい投資先の登場」 
~価値観の変化から読み解く、2021年のインサイトと消費の予測


コロナ禍によって「変わった」と思う意識や価値観について、今後の消費行動に影響を与えそうなご意見をご紹介します。
  • 一緒にいられることが奇跡のようで、人はいつ別れが来るか分からないので後悔ないように生きる。時間を大事にして生活をていねいに。食べ物に気をつけて、なるべく心身ともに健康でいられるよう気をつけている。
  • 当たり前のものは当たり前ではない恐怖(特に買い物、外出)。自分で自分の行動や信念を決めるのだと、自分に責任を持つ=自分と向き合う時間が増えた。これらの感情が今までなかった。本当に必要な関係性を見つめ直すきっかけになった。
  • 日々の家事を丁寧にすることで、家で過ごす時間がとても心地よくなりました。最近よく聞く言葉ですが、”自分の機嫌は自分でとる”ことも、すごく大事……と感じています。
  • 世間や周りにふりまわされず、自分が快適なのものは何かとか、自分はどうしたいかとか、正直な自分の気持ちに向き合うようになった点が変わりました。
  • 自分が本当に良いと思えるもの、ことにお金を使う。
  • お金の使い方が大きく変わりました。これまではコスパ重視で買い物していましたが、今は「応援したい」を軸にどの店で買うか? どのメーカーを選ぶか? が買い物の決め手になっています。
  • 年に一度の海外旅行を楽しみに仕事もしていました。その海外旅行が行けなくなった今、他に楽しみを見つけられず仕事へのモチベーションが上がりません。いつどんな事があっても良いと思えるような暮らしをしたいと思いました。暮らしを愉しむことをしています。
  • 強制的に子どもと向き合う時間が増えたので、子どもの日々の学習や学びに自分の時間を以前よりも投資するようになった。

 

編集部より:

コロナ禍を機に、家族や友人など大切にしたいことを再確認する傾向が見られる一方で、生活の変化に不安を感じ、平穏に努めたいといった不安定な感覚も目立ちました。

注目したのは、まず「自分」への意識の高まりです。「みんなの暮らし日記」の読者は主婦層が中心で、家族の生活を支えることを優先する人が多い傾向がありますが、これを機に「自分が揺らぐと家庭も揺らぐ」ことを実感する兆しが見受けられました。上記で「自分と向き合う時間が増えた」「自分の機嫌を自分でとることが大事」などと答えた方は、いずれもお子さんがいらっしゃる方でした。社会の揺らぎの反動が、足元を見つめ直そうという気持ちにつながっているようです。

また、お金の使い方も変化しています。無駄なものをそぎ落とし、本当に必要かを見極めようとする傾向が目立ちました。併せてここでも「応援消費」の意見がありました。コスパや機能だけでなく、「応援したい事業者なのか?」という観点は、消費の背中を推すひとつの要因として大きくなりそうです。

旅行や外食などコロナ禍で制限されたカテゴリへの投資や時間が、2021年にどこに振り分けられるのかは、多くの企業で注目されていることかと思います。編集部では「家族との家庭内の楽しみ」「教育」「応援消費」の3つの観点に注目しています。

多くの方が、これまで経験したことのない状況に接し、生活や価値観に影響を受けた2020年。この変化が一過性ではなく、withコロナの社会が継続することを感じ、世間の情勢に対してゆるぎない自分や家庭、将来(子どもの将来を含め)を築きたいという意識が高まっています。そうした意識に応え、納得できる投資だと思えるプロダクトやコミュニケーションの仕方が大事になるのではないでしょうか。同時に企業には、誠実で真摯な姿勢もますます求められると考えています。

 

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